ファルコン9

大型ロケットを回収し再び宇宙に打ち上げるロケットとして再整備・再利用する計画を進めているスペースX。同社によると、昨年4月に回収した第一弾目のエンジン燃焼試験を実施しこれに成功したと発表しています。

今年1月に事故後約4ヶ月ぶりとなる「ファルコン9」ロケットの打ち上げに成功したスペースX。その打ち上げビジネスへの軌道復帰は予想外に早いようです。同社は初となる「再利用ロケット」の近日中の打ち上げに向けて、テキサスのマクレガーの施設にて1段目の点火テストに成功しました。

sorae.jp
今回燃焼試験に成功したのは2016年4月8日に国際宇宙ステーションまで物資を送り届けたミッション「CRS-8」で一度使用された強化型ファルコン9ロケット『ファルコン9 FT』の第一弾ロケットです。このロケットはケープカナベラル空軍基地から打ち上げられ、大西洋上に展開した無人船へ着艦した初めてのロケットになります。

今回燃焼試験を行なった再生ロケットは来月にルクセンブルグの通信衛星事業者「SES S.A.」が運用する通信衛星「SES-10」の打ち上げに使用すると説明しています。

▼2016年4月の打ち上げ


▼輸送の様子


スペースXはこの再生ロケットを使用した『SES-10』の打ち上げを2016年9月~10月に実施すると発表していたものの何らかの理由により延期。改めて2016年10月~12月に実施すると延期したところロケット爆発事故が発生し再々延期となっていました。

スペースXはこの再生ロケットを『Flight-proven Rocket(飛行証明済みロケット)』などと呼んでおり打ち上げコストは40億~43億円程度と予想されています。これは60億円程度するファルコン9ロケットよりも更に安価な打ち上げとなる予定です。