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ウランが核分裂することで作られる元素の1つに放射性ヨウ素131がありますが、先月より欧州各地で微量の放射性ヨウ素が各地で検出されているフランスの原子力機関が発表しています。

半減期は8日の放射性物質のヨウ素131(Iodine-131)が先月から欧州全域で検出される状況となっていることが、フランス国営の放射線防護・原子力安全研究所(IRSN)の発表で明らかとなった。このヨウ素131の発生源については不明となっているが、北欧かロシアで運営されている原発から漏れ出てきたものではなないかといった観測も生じている。

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Iodine-131
Photo:IRSN
放射線防護・原子力安全研究所(IRSN)によると、先月第二週目以降に検出されているという放射性ヨウ素131に関して人体には影響のないレベルとして欧州各地で観測されていると発表しています。上の図は観測された数値と観測された日になります。例えばドイツであれば0.5μBq/立方メートルでその下が観測された日、その東側にあるポーランドであれば5.92±0.5μBq/立方メートルです。

IRSNによると、最初に放射性ヨウ素が観測されたのはノルウェーの北部だとしており、1月末にかけてフィンランド、ポーランド、チェコ共和国、ドイツ、フランス、スペインで相次いで観測されたとしています。放射性ヨウ素は半減期が8日余りと短く先月中旬に放出されたことで間違いないとしています。またフランス当局によると今年1月にはウラン238が核分裂する時に生じ天然に存在する放射能『鉛210』が1600μBq/立方メートルと普段の4倍の数値が観測されたと発表しています。

記事によると2011年にも放射性ヨウ素131が突然検出されたケースがあるとしており、そのときはハンガリーにある医療用放射性物質の生産企業から漏れ出した可能性が高いと判断されていたそうです。