SES-10 Launch

先月末、アメリカのスペースXが打ち上げた再利用ファルコン9について、同社の社長グウィン・ショットウエル氏によると最終的な打ち上げ費用は新規製造したロケットおよそ半額以下で実施することができたと発表しています。

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民間のロケット開発・打ち上げ企業であるSpaceXは2017年3月30日、同社の再利用可能ロケット「Falcon 9」の第1段ブースターを実際に再利用した打ち上げを成功させました。この際にかかった費用について、同社のグウィン・ショットウェル社長は「従来のおよそ半額以下」であることを明かしました。

GIGAZINE
この種のロケットとしては世界で初めてロケット本体を『再利用』したもを打ち上げたスペースX。これまで「ロケットの回収は不可能」「再利用も費用がかかる」などと懐疑的な意見もあったのですが、実際に行ってみたところ新規の打ち上げよりも打ち上げコストは半額以下を実現することが出来たと主張しています。

この発言はコロラド州で開催された第33回スペース・シンポジウムで発表されたもので、スペースXのショットウェル社長によると前回打ち上げられた再利用ロケットは第一段エンジンを詳細に調査することから始まりコストがかかったものの半額以下の打ち上げ費用で済んだとしています。

▼前回行われた再利用ロケットの打ち上げ


一方、記事によると同社のCEOイーロン・マスク氏によると再利用ファルコン9の開発にかかった費用はこれまでで10億ドル(約1,100億円)と明かしています。比較として新規開発された日本のH-2ロケットは2,800億円、欧州宇宙機関 (ESA) の主力ロケット、アリアン5シリーズは約8,800億円~9,900億円からすると費用はかかっていません。ただ、「開発にかかった費用を回収するためには、顧客に提案する費用の値下げ幅が実際の(打ち上げ費用の)削減分と同じになることはありえない」と主張しており、今後さらなる打ち上げコスト削減のためロケットの上段の回収や衛星を包むフェアリング(およそ7億円)の回収に向けた技術開発をしていくとしています。

新規製造されたファルコン9(ファルコン9フルスラスト)ロケットの打ち上げ費用は静止軌道への打ち上げで6120万ドル(約67.8億円)です。つまり今回の打ち上げ費用は日本円で34億円以下で打ち上げることができた計算になります。単純に比較した場合、日本のH-2Aロケットが100億円以上、アリアン5も90~100億円以上、ロシアのプロトン・ロケットの70億円程度と比較しても大幅に安く特に『商用打ち上げの分野』に関しては他のロケットよりも比べ物にならないほど低コストを実現しています。
 
開発費用を回収するには相当数のロケットを打ち上げなければならずロケット本体に欠陥が見つかればまた数ヶ月間打ち上げが停止しなければならないなど、特に宇宙飛行士の打ち上げを控えているスペースXはこれからも難しい開発が続いてくものと考えられます。

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