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大小様々な航空機が昼夜空を飛び回っていますが、人が乗るサイズ航空機はそのほとんどがジェットエンジンを搭載しています。そんな中、米ベンチャー企業Zunum Aero社は電気とダクトファンを動力にしたリージョナル機を開発すると報じられています。

Zunum Aeroは、既存の機体に比べて燃費効率を40~80%向上することを可能にした電気推進による次世代リージョナル旅客機を発表した。Zunum Aeroのリージョナル機は、Bombardier Dash 8などと類似した座席構成をしたものとなっているが、従来機で採用されているターボプロップエンジンの代りに、電気モーターを使ったダクトファンエンジンを採用したところが最大の特徴となっている。

Business Newsline
まずZunum Aeroという謎の企業について、実は航空宇宙大手ボーイングと、アメリカの格安航空会社ジェットブルー航空それぞれのベンチャーファンドの出資により設立した企業です。この企業が開発しているのはバッテリー駆動により空をとぶことができるビジネス及びリージョナル機(10~50人乗り)です。

現在開発しているのはエンジン(発電用と考えられる)とモーターそしてバッテリーによりダクトファンを可動させるハイブリッド仕様になっているものの、最終的にはモーターとバッテリーのみで飛行することができる機体を開発を目指しています。目標としてはおよそ3年後、2020年を目処に航続距離1,100km程度の短距離路線に就航させ、2030年頃には1,600kmの飛行距離のある機体を開発していくとしています。

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従来のターボファンエンジンやターボプロップエンジンを採用しなかった理由については、ターボファンエンジンのように複雑な構造をもつエンジンを搭載する必要がなく開発コストが抑えられることなどいくつかあるのですが、同社によると運行コストを40~80%という大幅な削減を目指しているとしています。

電動旅客機開発については昨年設立したWright Electric社がボーイング737型機に匹敵する150人乗りの小型機の開発を発表しています。