ニューギニア・ハイランド・ワイルドドッグ_1

人間により、またそれ以外の理由で絶滅してしまう動植物。その1つ、少なくとも50年前には絶滅したと考えられていたニューギニア・ハイランド・ワイルドドッグが少なくとも15頭が生息していることが確認されたと報じられています。

南太平洋のニューギニア島で、絶滅したと考えられていたイヌ、ニューギニア・ハイランド・ワイルドドッグが再発見された。最も希少な犬種のひとつであるこのイヌは、「歌う犬」として知られるニューギニア・シンギング・ドッグと同じ種または近縁種であるが、そちらは現在飼育下でしか生存していない。

NATIONAL GEOGRAPHIC
半世紀ぶりに生息を確認したのはニューギニア・ハイランド・ワイルドドッグ基金(NGHWDF)の動物学者James K. McIntyre氏率いる探検チームです。実は彼らは昨年、ニューギニア島西部にある最高峰プンチャック・ジャヤ(標高4,884m)の3,460〜4,400mの地点で犬のような足跡を発見していたといいます。その後、直ちにエリア全体に24時間撮影可能なカメラを設置したところ、なんと撮影開始から2日もしないうちに野生のニューギニア・ハイランド・ワイルドドッグを写した映像や写真が150カット映し出されていたといいます。

ニューギニア・ハイランド・ワイルドドッグ_2

探検チームによるとオス、メス、子イヌを含む、少なくとも15匹の野生の個体が確認しているといいます。また実際の犬を目視することにも成功したとしており、今後は試料となるフンから何を食べどのような生活をしているのか研究が行われるとのことです。

ニューギニア・ハイランド・ワイルドドッグについては2005年、及び2012年に生息しているとする報告があったものの当時は発見することができなかったといいます。同種は現存する最古の犬種のひとつとされており、犬がどうのようにして人間と関わりを持ち家畜化したのか犬と人間の歴史を知る上でも重要な研究が行われるものと考えられます。