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韓国南部、済州島(チェジュ島)にあるという龍頭岩。自然に削られた岩の形が龍に見えるとして島を代表する観光名所なのですが、近年海鳥の糞害に晒されておりその対策が様々な理由から行えないでいると報じられています。

2017年4月7日、韓国・ニュース1によると、韓国・済州島(チェジュド)の代表的な観光名所である奇岩・龍頭岩(ヨンドゥアム)を大量の鳥のふんが覆い、このふんへの対処をめぐって論争が起きている。

波に削られてできた形からその名が付いた龍頭岩は、済州空港や市街地からアクセス至便ということもあり、済州島を訪れる観光客には欠かせない観光スポットの一つだ。しかし最近、この岩が観光客に嫌悪感すら与えかねない姿に変わってしまったという。

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済州島国際空港から車でわずか10分ほどの距離にあるという理由もあり島の観光スポットにもなっている『龍頭岩』。しかしここ数年、海鵜(ウミウ)などの岩礁海岸に生息する海鳥の糞害が深刻化しており龍頭岩が白く染まってしまうという事態が発生しているといいます。

▼糞害で汚れた龍頭岩
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記事によると、この問題について人間の手で洗ってはどうかという意見があるもののそう簡単な話ではないといいます。実はこの岩『済州特別自治道記念物57号』という文化財に指定されており破損させた場合は文化財保護法で罰せられる他、洗う行為自体も文化財委員会の『現状変更許可』が必要になるというハードルがあるといいます。

一方で岩にネットを張ったりガラスボードを設置し全体を保護する方法や、海鳥だけを追っ払うようにエアガンを使ってはどうかなという案もだされたものの景観が損なわれる恐れや野鳥に危害を加えるべきではないとして却下されたとしています。

現在のところ『許可を取り洗う』方向で話は進んでいるものの、韓国のネットユーザーからは糞害も自然の一部ではないかとする声も寄せられており『放置派』が多数を占めているといいます。

この龍頭岩にも中国人観光客が多く訪れているのですが、韓国メディアによると彼らにより1日あたりバケツ一杯の量の岩が削り取られ持ち去られていると報じています。(参考)