ISS

高度400km前後を周回する国際宇宙ステーション(ISS)。現在も数名の宇宙飛行士が研究を続けている唯一の宇宙空間に存在する実験施設なのですが、ロシアの宇宙機関にあたるロスコスモスはISSの外壁に地球外生命体が存在している可能性があると発表しました。

ロスコスモスは、次のように発表した-「ISSの外面に落下している微小隕石や彗星塵の中に、地球外起源の栄養素が自然な形で含まれている可能性がある。ISSの表面は。そうした塵芥が溜まりやすいため、地球外微生物が存在しうるユニークな場所になっている。」

Sputnik
国際宇宙ステーション(ISS)のコアモジュールが打ち上げられてから20年近い月日が経過しているのですがこのISSの外側、常に宇宙空間に晒されている側に地球外微生物が存在している可能性が高いとロスコスモスが主張をしています。

ロシアの研究機関によると、ロシアは2010年から国際宇宙ステーションの外側に付着した隕石や彗星由来のチリのサンプルを収集しておりここから何らかの地球外微生物が含まれている可能性があると指摘しているといいます。研究機関によると既に行われた宇宙でのテスト結果を元に推測したものだとしているのですが、現在の地球外微生物とされる生物の存在は確認されていません。

『地球の微生物』はISSの外側で見つかっている

ロシアは2010年からISSに付着したチリのサンプルを回収していると記載されているのですが、実は2014年の時点でロスコスモスはISSに付着した地球の微生物を確認したと発表しています。これは当時ロシアの宇宙飛行士2名によりロシアモジュールの窓ガラスを拭きそのサンプルを地球に持ち帰ったところ海洋性微生物が複数見つかったというものです。

高度400kmという宇宙空間にどのようにして微生物は付着したのかは明らかになっていないのですが、これら微生物はロケットが打ち上げられたカザフスタンでは確認されていない個体であるため少なくともロケットや宇宙船、補給船などに付いたものが国際宇宙ステーションに付着した可能性は低いと考えられています。
その上で、地球の気流により舞い上がった個体が付着したのではないかと言われています。ただ、このような発見はNASAからは報告されおらず真相は明らかになっていません。(参考)