随伴機

ゲーム『グラディウス』ではプレイヤーと同じように敵を攻撃してくれる頼もしい「オプション」を追加することができます。実は、米空軍ではこれと同じように近い将来有人機を親機として複数の無人機を随伴させるという新しい形の戦闘が行われる可能性があると報じられています。

アメリカ空軍の一組織である空軍研究所と、ドローン機の開発を行っている防衛関連航空機メーカーのKratosが開発している将来の戦闘機は、ステルス性を備えて人間が操縦する一機1億ドル(約111億円)のジェット戦闘機に、それを自動で追尾する一機300万ドル(約3億3500万円)の無人ドローン機が複数追従する形式のものになっています。

GIGAZINE
これはPopular Scienceが報じた内容なのですが、米空軍と航空機メーカーKratosが共同で研究しているという無人機は『Mako』というものになります。これはKratosが生産している無人標的機『BQM-167A』をベースに開発したものであり、仕様としては高度約6m~15,000mを飛行可能で最高速度は亜音速の1100km/h、行動半径1130km。そして、1機あたりの生産コストは150万ドルから200万ドル(約1億6500万円~2億2200万円)と一般的な有人機と比べると安価です。

Mako

Makoにはミサイルなどを搭載することができこのスペースを使うことで燃料タンクを増設すればより長距離を移動できるなど様々な使い方ができるそうです。運用方法としては有人機のような滑走路は必要とせずミサイルのように固体ロケットを燃焼させ一定の速度に達したら切り離し、搭載したターボファンエンジンでの飛行に移ります。帰還についてはパラシュートを使用するといしています。

▼ベースとなったBQM-167Aの離陸

有人機と無人機による未来の戦闘

『有人機と無人機が共に行動し戦闘する』という構想を描いている米軍。例えば先月末に有人機として活躍していたF-16という戦闘爆撃機が地上から人による操作を必要としない完全自律型無人機として試験され自律飛行から攻撃まで実施することが出来たと報じられています。この機体については単独ではなくF-35などに随伴させ作戦行動をとることが可能だとしています。(参考)

またクラトス社はステルス無人攻撃機『XQ-222』を開発し、将来XQ-222を複数機による同時攻撃やF-35といった有人機に随伴させる形の運用方法も行えるとしています。(参考)

▼XQ-222
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また大型の輸送機から無人機を展開・回収するという空中空母計画(参考)も明らかになっており、有人機と無人機の組み合わせというのは将来的に進んでいくものと考えられます。