ゾウ

陸上最大の動物『ゾウ』。中国のとある地方ではこの野生のゾウが食糧を獲ることができる『食堂』が設置されました。環境保護やゾウの保護が目的なのかと思いきや、人間が襲われるという被害が相次いでいるためだとしています。

中国の新聞社『参考消息』電子版によると中国最南部、ミャンマーとラオスと国境を接する雲南省シーサンパンナ・タイ族自治州で州の林業部門は野生のゾウ相手に食堂を設置したと報じています。

港媒:内地为野生大象开“食堂” 防大象觅食引发人象冲突_《参考消息》官方网站

食堂が設置されたのは雲南省野生生物保護区(約66ヘクタール)です。食堂というと人工的にエサを供給するという意味が強いものの、そうではなく本来この地域には無い外来種の木や低木を取り除きゾウの食糧となる草や木を植えるという対策が実施されました。

日本ではほとんど報じられないものの、ゾウが生息するエリアでは近くに民家がある場合に襲われ死亡するという事故が相次いでいると報じています。例えばインドで去年4月5日、早朝にゾウが村を襲撃し村民ら5人が一度に死亡するという事故も発生しています。ゾウは保護動物となっており仮にこのような襲撃を繰り返す個体であっても処分することができないでいるとしています。

これは中国でも同じであり、雲南省野生生物保護区では過去10年でゾウの個体数が倍増したと考えられており特に餌不足を理由に民家近くまで行動範囲を広げており村民が死亡するという被害が相次いでいるとのことです。

▼インドで撮影されたゾウの襲撃