K-9自走砲

今月18日、韓国の陸軍射撃訓練場で射撃試験を行っていたK-9自走砲で何らかの事故が発生し搭乗していた7人が死傷する出来事があったと韓国の複数メディアが報じています。(写真は参考資料)

韓国のFirst-Class経済新聞ウェブ版によると、18日午後3時19分頃、北朝鮮との国境に近いチョルウォン郡カンウォン道にある陸軍射撃訓練場で当時K-9自走砲10両による射撃が行っていたところ5番目の自走砲で事故が発生したと伝えています。

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K-9自走砲は本来5人で運用される車両なのですが、訓練のため安全管制官2人名が追加で搭乗していました。事故により27歳と22歳の隊員が死亡、5人が重軽傷を負ったとして治療を受けているとしています。

19日現在、軍関連機関と外部の専門機関などが参加し合同調査を進めているものの現在のところどのような状況で事故に至ったのかは明らかになっていません。ただ、装填していた砲弾が暴発した可能性は低いとしており軍関係者も仮に砲弾が爆発した場合は砲塔は完全に壊れ人的被害も遥かに大きいものになっていたと説明しています。

何れにしても火災が発生したことは間違いないといわれており、機器や装薬の欠陥、砲弾の管理不足などに焦点をあて事故調査を進めています。K-9自走砲で同様の事故は発生したことがなく射撃訓練時の事故についても初めてだったと説明されています。

▼過去に撮影された射撃訓練の映像


K-9自走砲ことK9 155mm自走榴弾砲は韓国の国防科学研究所および三星テックウィン社により1989年に開発され1995年に試験車両が完成した車両です。韓国以外ではトルコ、フィンライド、インドがK-9自走砲の導入または今後の導入計画を進めています。

同自走砲の人身事故は2011年と2015年に発生しています。(参考)