UAV-2

長時間上空から偵察することができる軍用の無人機は世界で開発また運用されていますが、韓国が開発していた新型の偵察機について昨年7月に墜落していたことが明らかになりました。

韓国メディア『国民日報』など複数メディアによると、韓国の国防科学研究所が中心となり開発されていたUAV-2という軍用無人偵察機が2016年7月24日、忠南論山陸軍航空学校で実施された初飛行試験で離陸直後に墜落していたと報じています。

[단독] 1180억 들인 차세대 무인기, 시험비행 중 추락-국민일보

これは韓国の民主党議員が入手した事故検討報告など国政監査資料から明らかになったもので、当時UAV-2は離陸した直後に左に傾き滑走路の端に不時着したものの機体は大破し67億ウォン(6.6億円)の損失が発生したとしています。

▼UAV-2の1/4模型
UAV-2_1

その後の調査によると、墜落の原因はUAV-2の速度・高度・風向等を測定する装置から入力される信号が逆になっていたことがわかりました。これにより、例えば左に流されていると信号を受け取った場合を反対側、つまり右に機体を向けなければならないものの逆の信号が入力されていたため結果的にコントロールが不能になったとしています。
墜落については研究者が図面を正しく認識していなかったなど注意義務を怠っていたとし飛行制御チーム5人は規則により損害賠償の義務が発生すると判断されていると報じています。


UAV-2は2010年11月末、北朝鮮が韓国の延坪島を砲撃したことを受け当時運用されていた無人機の性能不足が指摘され2012年以降から開発が進められた機体です。機体は2017年までに開発を完了し2020年に運用開始を予定していました。
機体形状はアメリカのMQ-9リーパー(プレデターB)に酷似したデザインとなっており性能としては運用半径は最大400km、滞空時間は18時間となっていました。

またこの機体は韓国軍の主要戦略事業で何れの段階でも外国人が参加することが禁止されていたにも関わらず、その後の調査で2人の中国人が携わっていたことが明らかになっています。