洋上風力発電

日本では山や海岸沿いに建設されている風力発電。この風力発電に関して最近注目されている洋上風力発電(オフショア風力発電)は最大で陸上の3倍の電力を発電することができるという新たな研究が発表されています。

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カリフォルニア州パロアルトにあるカーネギー科学研究所の科学者は気候モデルから仮想実験をおこなった結果として、北大西洋上に置かれた風力発電所はカンザス州に建設された陸上風力発電の比較として最大で3倍の電力を生産することができると研究結果を示しました。

Offshore wind farms have powerful advantage over land-based turbines, study finds | Science | AAAS
洋上風力発電は全地球の電力を生み出すことが可能、しかし一方で地球の気候に悪影響も - GIGAZINE

何故洋上ではこれほどの電力を生産することができるのでしょうか。研究者によると大規模に設置された陸上風力発電の場合、1平方メートルあたりの発電量はわずか1ワットとなっていることが分かっています。これは風上にある風車は勢い良く回るものの風下にある風車には弱い風しか当らない『ウインド・シャドー』という問題が発生するためです。

洋上風力発電_1

洋上風力発電の場合は陸上のように地表を流れる水平からの風の流れの他に海面近くと上空の大気の対流により生じる風つまり大気の対流圏のエネルギーが加わることで、1平方メートルあたり7ワットの電力を供給できるという遥かに高効率の発電が行えると主張しています。

研究者によると200万平方kmの面積(参考:メキシコの国土面積 197万平方km)に陸上風力発電所を設置したと仮定して、発電できる電力は中国とアメリカが必要とする「年間7テラワット/時」を満たすことは不可能です。しかし、同じ面積で洋上風力発電を行ったとするとアメリカと中国の電力を全て賄えさらに他の国に電力を輸出することができる発電量になるとしています。

ただ、大規模な風力発電の建設は陸上・洋上問わず風の流れを変えてしまう恐れがあり地球全体の気候に何らかの影響を与える恐れがあるとも言われています。

注目される洋上風力発電

世界で建設されている風力発電所の95%が陸上に設置されています。洋上風力発電は陸上に比べて電力を多く生産することができることは分かっていたものの、何故陸上に多く建設されているのでしょうか。洋上風力発電のデメリットは建設コストが高く建設期間が長いことが挙げられます。また設置する環境にも左右され遠浅の地形が続くことが必要とされています。そのためEUなど一部大陸の沿岸にのみ建設されています。

一方でイギリスの風力発電諮問委員会が行なった研究によると、15年前に比べ洋上風力発電の発電コストが31.7%低下したことが分かっており安価になりつつあるということで欧米では大規模な導入計画も進められている。

例えば風力発電を多く導入しているアメリカでは2016年12月に初めて洋上風力発電が完成しました。このようにアメリカでも洋上風力発電は導入が進んでいなかったものの今年2月にはニューヨーク州のクオモ知事が出力90MWの洋上風力発電所の建設許可を発表しています。
また、カリフォルニア州は沖合53kmに100基の浮体式洋上風力発電を建設する計画やハワイ州に関しては2045年までに島内で消費されるすべての電力を洋上風力発電を含む再生可能エネルギーにより生産された電力で賄う計画が進んでいます。

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