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空を飛ぶほぼ全ての航空機にはジェットエンジンが搭載されていますが、アメリカのZunum Aeroという企業はバッテリーとモーター、そしてダクトファンを搭載したハイブリッド旅客機を2022年までに就役させる計画を発表しました。

ヘリコプターからセスナ機、大型の旅客機から戦闘機に至るまでそのほとんはターボファンエンジンやターボプロップエンジンを搭載しファンやプロペラを回転させています。これらは所謂ジェットエンジンと呼ばれるものなのですが、ボーイングとアメリカの格安航空会社JetBlueにより設立されたZunum Aeroは電動ファンで動く次世代旅客機を開発しています。

These hybrid electric jets could change how we live and work by 2022 - The Verge


Zunum Aeroが開発しているのはモーターとバッテリー、ダクトファン、そして発電機で動力を得る12人乗りの小型旅客機です。これを従来のジェット機では利益を出すことが難しかった地方都市を繋ぐ短距離路線に投入することを目指しています。

航空機はどのようなものになっているのでしょうか。機体にはバッテリーとモーター以外も発電機(エンジン)搭載されています。発電機は機体後部に搭載されており機体中央下に燃料タンクが搭載されています。バッテリーは翼に内臓されています。

Zunum Aero

発電機を搭載している理由については通常の旅客機の場合は燃料を消費することで機体重量は徐々に軽くなるものの、バッテリーは電力を消費しても重量は変わらないためあえて発電機を搭載することでバッテリーの重さを軽減させていると考えられます。



また離陸に必要な滑走路は約670mと短く従来のターボファンエンジン機に比べ排出ガスと騒音は最大で80%削減可能としており、街と隣接することが多い地方空港では騒音などの問題も解消することが可能と考えられます。

同社によると現在のところ電動旅客機は地方間の大型機が不得意とする短距離を繋ぐ小型機を中心に開発していくとしています。