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先日、韓国と北朝鮮の軍事境界線に位置する板門店で北朝鮮の兵士が脱北するという異例な出来事がありました。発砲を受けた兵士は現在治療を受けているのですが消化器官からはトウモロコシが見つかり人体からは寄生虫が出て来るなど北の環境を伺わせる発見があったと報じられています。

今月13日午後、1人の北朝鮮兵士が車と自身の足を使い板門店共同警備区域『JSA』を突破し脱北するという極めて異例な出来事が発生しました。韓国メディアによると脱北兵士は15日の時点で2回の手術が行われたものの状態は深刻だと伝えられています。一方、脱北兵士から北朝鮮の衛生状態などが明らかになりました。

韓国メディアSBSによると、韓国の亜洲大病院の教授によると脱北した兵士の小腸には銃撃により破裂した跡があったもののそこからは十数匹の寄生虫の成虫が見つかったと説明しています。寄生虫は最大で27センチに達しており寄生虫による汚染が非常に深刻だと話しています。また寄生虫に関してはアフリカなど発展途上国の低所得層に見られるありふれた寄生虫『回虫』だったとしています。

消化器官からは少量の食べ物が出てきたことが確認され、そのほとんどはトウモロコシだったとしており北朝鮮軍内であっても食糧補給が正常に行われていないことが推定されると報じています。

脱北した兵士はエリート?



現在のところ脱北した兵士との会話ができておらず軍服は着ていたものの名前や年齢、階級すらも全く明らかになっていません。その上で板門店から侵入したことやジープのようなオフロード車を運転出来たことからエリート兵士ではないかと考えられています。

仮に板門店で警備を行っていた兵士だった場合、国連軍兵士と対等に会話ができる英語力を持っていることや本人の思想や家族・家庭に問題がない選りすぐりのエリートが配属されると言われおり少なくとも他の兵士よりも裕福な生活をしていると考えられています。しかし、脱北した兵士からは寄生虫が見つかり食べていたものはトウモロコシと考えられない生活をしていたことが分かりました。

脱北した人物は身長170cm、体重は60kgです。軍服を盗みジープを運転できた一般人や一般兵士の可能性があるものの、何れにしても極めて劣悪な生活環境で生活していることが今回の事件から分かりつつあります。