ソユーズ-MS_1

第54次/第55次長期滞在クルーとして本日、カザフスタンから金井宇宙飛行士ら3名を載せたソユーズ宇宙船の打ち上げが実施されます。今回はYoutubeで配信されるライブ中継リンクの紹介を含め打ち上げについて簡単に紹介していこうと思います。

カザフスタン、バイコヌール宇宙基地で準備が進められているのは日本時間午後4時21分に打ち上げが予定されている『ソユーズ-MS』を搭載したソユーズロケットです。金井宇宙飛行士は順調に打ち上げが進めば、国際宇宙ステーションで年越しし来年6月3日まで滞在します。


【打上げ生中継】金井宣茂宇宙飛行士が搭乗するソユーズ宇宙船(53S/MS-07)打上げライブ中継 - YouTube

こちらが打ち上げのライブ中継リンクです。番組自体は日本時間17日午後3時40分からはじまります。

今回のフライトは打ち上げから国際宇宙ステーションへの入室まで50時間あまりをソユーズ宇宙船で滞在します。最近では6時間あまりで国際宇宙ステーションに到着するショートカット軌道(急速ランデブー方式)での打ち上げも実施されているのですが、今回は従来どおりの打ち上げになります。

同じく宇宙船に乗り込むのは司令官のロシア人宇宙飛行士アントン・シュカプレロフ氏とアメリカ人宇宙飛行士スコット・ティングル氏の2名です。宇宙飛行士らは狭い船内に3人が横並びで搭乗します。この時着用しているのは青と白の宇宙服は『ソコル宇宙服』と呼ばれるもので、仮に宇宙船内が真空になったとしても生命を維持することができます。

ちなみに、国際宇宙ステーションまで到着する2日間「トイレはどうするのか」という疑問についてはこちらで紹介しています。
ソユーズ宇宙船に2日間、トイレはどうする? : ZAPZAP!

▼ソユーズ-MS
ソユーズ-MS

宇宙船は重量約7トンの『ソユーズ-MS』というソユーズ宇宙船としては2016年7月から運用されたばかりの最新型です。3人の宇宙飛行士が最大で30日間生活できる生命維持装置を搭載されており、国際宇宙ステーションへのドッキンは通常では自動で行うものの地上または直接操縦でのドッキングも可能です。

ソユーズ-MSはそれまで運用されいたTMA-Mよりも例えばソーラーパネルであれば変換効率が12%から14%に向上している他、搭載されているコンピュータが大幅に小型化されており重量が70kgあったものから8.3kgになりました。またミッション中に音声とフライトデータを保存するブラックボックの改良されており700度の熱に30分間耐えられる構造になった他にもライトをLED化、各種通信装置、推進装置など複数項目に渡る改良が施されました。

打ち上げ後、宇宙船に問題がなければ下記の動画のようなドッキングを行う予定です。金井さんらが乗った宇宙船は国際宇宙ステーションの中央付近にある『ラスヴェット』というロシアの小型研究モジュールにドッキングします。