BE-4

来年にも民間宇宙旅行実施を計画しているブルー・オリジン。その一方で開発を続けているのはBE-4という新型エンジンです。超大型ロケットの打ち上げも可能とするこの再使用型エンジンの燃焼試験が先日実施されました。

通販大手アマゾンの設立者で知られるジェフ・ベゾス氏が設立したブルー・オリジンはロケットに搭載される再使用型エンジン『BE-4』の開発を続けています。このエンジンに関して今年始めて燃焼試験が実施されました。



BE-4の燃焼試験は昨年10月に初めて実施され出力は50%、燃焼時間は3秒でした。今回は10秒程度燃焼を続けている様子が確認できます。

このエンジンは2011年頃より開発が始まったとされ、現在同社が開発する超大型ロケット『ニュー・グレン』の第一段目に搭載される予定です。また、アトラスVロケットの後継機として開発されているヴァルカンロケットにも採用されます。

▼ニュー・グレン ロケット(CG)


特徴としては推進剤に燃料に液化メタン、酸化剤に液体酸素という構成になっており、例えばファルコン9ロケットが以前爆発した原因となった燃料加圧用の液体ヘリウムを搭載する必要がなくロケットそのものの信頼性を向上させることができます。
また、再利用にも適した推進剤となっておりニュー・グレン ロケットでは最大100回の再利用を目指しています。これは現在エンジンの再利用を行っているファルコン9のマーリンエンジンよりも約10倍ほど長持ちする設計です。

▼BE-4エンジン
BE-4

このエンジンを採用したロケットの初打ち上げは2019年に予定されているヴァルカンロケットになっています。ちなみにこのロケットにおけるエンジン回収方法はエンジン部分を打ち上げ後に切り離し、パラシュートで降下途中のものをヘリコプターで空中キャッチする案で進められています。