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国内外の複数メディアによると、シリア北西部でロシア空軍のSu-25 フロッグフットがテロリストにより攻撃され撃墜、パイロットは脱出するもその後地上で戦闘となり結果的に死亡したと報じられています

ロシアメディア『Sputnik』によると、今月3日シリア北部イドリブ県上空を飛行していたSu-24 フロッグフットが地上から発射されたイスラム過激派組織が扱う携帯型対空ミサイル(一部メディアによると『高射砲』)により撃墜されパイロット一名が死亡したと報じました。

シリアでロシア軍機撃墜、パイロットは戦闘で死亡

シリアは政府軍、反政府軍、そしてイスラム過激派組織による三つ巴の内戦状態になっています。シリア国にはロシア軍の基地がある他、政府軍を支援するためロシアが介入しています。今回、戦闘が行われたイドリブ県は地域はアサド政権を支えるロシア及びイラン、反体制派を支持するトルコにより停戦を実現する「緊張緩和地帯」になっていました。

▼Su-25 フロッグフットに命中するミサイル。フレアは未放出。パイロット脱出後大きく向きを変え墜落する機体が映し出されています。


▼脱出したパイロットが降下する様子


イドリブ県にはイスラム過激派の「シャーム解放委員会(旧ヌスラ戦線)」 なる組織が存在しており、この組織により撃墜されました。パイロットは脱出したものの着陸地点がシャーム解放委員会が支配している地域であったため、戦闘になりその後戦死したと報じられています。

ロシアは今回の撃墜を受けて直ちに空爆を行い30人程度のテロリストを殺害したと発表しています。

▼墜落現場の写真
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Photo:新浪网
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Photo:新浪网
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Photo:新浪网

Su-25 フロッグフット

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Su-25 グラーチュ(NATOネーム フロッグフット)は主に対地攻撃を得意とした攻撃機で30mmの大口径機関砲を1門、合計10のハードポイントが設けられ各種爆弾、対地ミサイル、また自衛用の空対空ミサイルを最大で4.4トン搭載することができます。

比較的低空を飛行する任務もあることから被弾する確立が高くなるため、コックピット周囲はチタン合金で覆われています。2基のエンジンの間にはチタンの板が装備されており仮に片方のエンジンにミサイルが命中したとしても片方のエンジンに被害が及ばないよう設計されています。