B-1B-2

アメリカ空軍で運用されている超音速爆撃機B-1、そしてステルス爆撃機B-2に関して2020年代後半より順次引退させると表明したと報じられています。これら爆撃機は現在開発中の新型ステルス爆撃機に更新される予定です。

【ワシントン時事】ウィルソン米空軍長官は13日、国防総省で記者会見し、2020年代後半から次世代戦略爆撃機B21が運用可能となるのに伴い、B1とB2戦略爆撃機を順次退役させると表明した。大陸間弾道ミサイル(ICBM)と潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)と並び、「米核戦力の3本柱」の一角を担う戦略爆撃機の編成が大きく変わることになる。

時事通信
今回引退時期が発表されたのはB-1及びB-2という長距離爆撃機です。それぞれの特徴としてはB-1が速度に応じて翼の後退角が変わる可変翼を採用した超音速爆撃機、B-2はステルス爆撃機として極めて特徴的な形状をしているもので、1機あたり2,000億円するいわれる世界一高価な航空機としても知られています。

▼B-1 ランサー
B-1

▼B-2 スピリット
B-2

両機とも特徴的な形状の機体なのですが、長官によると引退する理由に関して後継機となるB-21レイダーと呼ばれるステルス爆撃機の配備が予定されているためで、以降の大型爆撃機は非ステルス機のB-52とステルス機のB-21という構図にする計画です。

▼B-21 レイダー
B-21

B-21は元は『LRS-B』という爆撃機開発計画で『ボーイング及びロッキードマーチンの企業連合案』と『ノースロップ・グラマン案』の2つが開発されていました。結果的にノースロップ・グラマン案が採用することが決定し2016年1月に完成予想図が初公開されていました。

B-21は1機あたり約500億円前後になると報じられたことがあるのですが、機密保持のため具体的な価格は明らかになっていません。同機は爆撃以外も情報収集機、戦闘管理、また迎撃機として運用されると言われています。
B-1及びB-2を引退させ最終的にB-21を100機~175機程度の保有を想定しています。