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ハーフパイプで銀メダルを獲得した平野歩夢選手。同じハーフパイプを利用したフリースタイルスキー女子ハーフパイプ予選が先日行われたのですが、ハンガリーのエリザベス・スウェイニー選手が目立った技を行わず競技を終えたとして話題となっているそうです。

今回、話題となった滑走を行ったのはフリースタイルスキー ハンガリー代表、Elizabeth Marian SWANEY エリザベス・マリアン・シュワネイ(読売)選手です。(Elizabeth Swaney エリザベス・スウェイニー選手Wikipedia)

ハーフパイプは『リップ』と呼ばれる最も高い角の部分から飛び出し回転するなどして、技の難易度や高さなどを競う競技です。しかし、スウェイニー選手の滑走はリップから僅かに飛び出したジャンプを数回(一部セーフティグラブ入り)、ヴァートというリップ下で180度の回転を1回という内容でした。


見ての通り男子スノーボードと比較しても、もちろん同じ競技を行っていた女子スキーハーフパイプから見ても明らかに技術レベルが低い滑走となりました。この滑走に関して、ロシアのウェブサイトでは「どうして彼女がオリンピックに参加できたのか」というコメントなども寄せられていました。

一方、滑り終わったスウェイニー選手は非常に満足そうで、怪我のためこのような滑りになったわけでもなさそうです。なぜこのようなことになってしまったのでしょうか。

詳細は不明のですが、スウェイニー選手を最大限擁護すると少なくとも自身の技術と競技に対する主義・思想で滑走していたと考えられます。なぜそのような事が言えるのか、まず平昌オリンピックのハーフパイプはボトムと呼ばれる平らなところからリップと呼ばれる縁までの高さが6.8mもあることです。

6.8mという高さがどのくらいなのか。なかなか想像できないのですが、大型バスを2台重ねた高さ(約6m)、郊外にある信号機や標識の高さ(約5m)よりも高い位置にあります。

▼高さが5mほどある標識。ハーフパイプのリップの位置はさらに1.8m高い。
標識

実際にこの手のハーフパイプに入ると目の前に垂直の壁が迫ってくるという強い恐怖感に襲われます。そのため、オリンピックサイズにもなると普通の人はハーフパイプに入ることすら恐怖に感じ、ただのスキーを20年、30年やっているだけの人でもリップにすら登ることができず転げ落ちてくるレベルです。

平野選手をはじめ男子オリンピック選手はボトムから6.8m上り、更に5m以上の高さまでジャンプしたところで頭が2回ほど下になるという高度な回転を行っています。私たちは簡単に「メダル、メダル」といっていますが彼らにしてみれば命を失う恐れがあるギリギリのラインでメダルを争っているということになります。

スウェイニー選手は今大会ハーフパイプで行われたものとしては限りなく私達に近い滑り(スタイル)をしており、いかに危険なスポーツ・種目であるのか今一度認識させるとてもよい滑りとなりました。

追記:名前の表記変更、技名追加
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