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先月末、ロシアが開発した最新鋭のステルス戦闘機Su-57(旧T-50,PAK FA)がシリアに派遣されているとリークされた件についてロシア紙が「実戦条件のテストを行うため派遣した」とする記事を掲載しました。

ロシアメディア『Sputnik』によると日刊全国紙『コメルサント』が掲載した記事として、ロシアでも実戦配備されていない試作段階のSu-57がシリアのロシア軍基地に派遣された理由に関し、「国防産業の消息筋からの情報として、実戦条件でのテストのために派遣された」と報じています。

ロシア 最新鋭の戦闘機Su-57をシリアへ 目的は実戦条件のテスト - Sputnik 日本

これは先月22日頃にシリアにあるロシア空軍基地『フメイミム空軍基地』に他の機体と共に数機のSu-57が飛行している様子を現地の住人らが撮影し明らかになっていたものです。記事によると4機のSu-57が派遣されているとしており、現時点でロシア軍から「シリアにSu-57を派遣した」という公式なコメントは発表されていないといいます。

▼シリアの基地に駐機しているSu-57
シリアに派遣されたSu-57

貴重な実戦条件下でテストすることでより完成度を高めたいため派遣したというのは第一に考えられる理由なのですが、それにしても4機を海外に派遣するというのは別の意図があるのか、それとも短期間に試験を終わらせたいのかなど、様々考えられます。

いずれにしても各種装置の試験以外にも爆弾を搭載した実弾攻撃なども実施される可能性も高く、その試験の材料になるのは地上の反政府勢力やテロリストということになります。またシリアににはF-22も派遣されており、一つの国にアメリカとロシアのステルス機が飛び交う可能性があるという史上初の出来事が今後報じられる可能性もあります。

▼Su-57とプーチン大統領
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アメリカのステルス戦闘機F-22の場合、1997年に1号機となる試験機が初飛行し2005年12月に空軍に実戦配備。その後、実戦に使用されたのは2014年9月に入ってからでその作戦で攻撃対象になったのはイスラム国のテロリストとなっています。(参考)