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地球を周回する人工衛星は軌道を維持する必要があるため小型のエンジンと燃料が搭載されています。このシステムについて欧州宇宙機関は宇宙空間の極めて薄い大気を集め加速させるという従来とは異なる次世代エンジン『大気吸込式イオンエンジン』の開発に成功したと報じられています。

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地球を周回する人工衛星は地上数百kmを周回しているものの、僅かな大気により減速し続けています。これは地上400km付近を周回する国際宇宙ステーションも同じであり、定期的に加速させ高度を維持しています。

空気だけで推進力を得られる新型人工衛星用エンジンの開発に欧州宇宙機構が成功 - GIGAZINE

そのため一般的な人工衛星には小型のスラスターなどと呼ばれるエンジンが搭載されており、これを燃焼させることで加速させています。最近ではイオンエンジンを搭載することで人工衛星を加速させる方法もあるのですが、こちらも燃料(推進剤)としてキセノンを使用しており、燃料が無くなればその人工衛星は事実上引退を迎えることになります。

▼大気吸込式イオンエンジン(Air-breathing ion thruster)の試作機
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そこで欧州宇宙機関(ESA)は地球低軌道の高度200kmという極めて地球に近い宇宙空間でも運用を可能とする次世代エンジンを開発しました。これは地球の大気(分子)を集め圧縮、電荷した空気分子を排出することで加速させるという装置です。必要なのは電気のみらしくソーラーパネルから得られる電力で装置が故障するまで速度を維持することができるようです。

▼稼働中の様子
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仕組みとしてはこれまでのイオンエンジンに必要な推進剤『キセノン』を大気に置き換えたエンジンということになるそうなのですが、ESAによると例えば火星やその他の天体の大気を使いエンジンを動かすこともできるようになるとしており、これまで長期間の運用が難しかった低軌道の衛星という新しいジャンルが誕生していく可能性もあると主張しています。
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