F-15

新しい兵器として注目されているのはレーザー兵器です。現在車両や艦艇、一部航空機などに搭載するものが開発されているのですが、米空軍はF-15に搭載可能な『SHiELD』というレーザー兵器に関して数ヶ月以内に試験を開始すると報じられています。

国内外の複数メディアによると、「自己防衛高エネルギーレーザー実証(SHiELD)」というプログラムで開発を続けている戦闘機に搭載可能なレーザー兵器に関して、航空大手ロッキード・マーティンが開発した装置を使用した試験を開始すると報じられています。

米空軍の戦闘機搭載レーザー兵器「SHiELD」 今夏から試験 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

それによると、開発されたレーザーは出力が約50キロワットで今年夏にまずはレーザーの照射試験を実施し、実際にF-15に搭載する形での試験運用を来年夏にも実施するとしています。また、現時点で装置のサイズ、質量、そしてレーザーの出力に課題があると説明しています。

具体的にどのような性能があるのかは明らかになっていないのですが研究は米空軍研究所から受注したもので、同研究所は2021年までに航空機に搭載可能なシステムを開発するよう要求しています。その上で、「2021年までに1マイル約1.6km先の無人機やミサイルを破壊できる出力を要求している」とも報じられていたこともあります。

この試作機は戦闘機に内蔵するものではなく燃料タンクや爆弾を搭載するハードポイントの下に搭載されると考えられます。また求められている出力に関しても50キロワットというのは最低出力のもので将来的には100~150キロワットのものが必要になってくるとされています。

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アメリカではレーザー兵器を次世代戦闘機に搭載するという計画があり、2013年時点で発表されていた次世代戦闘機に搭載する空対空レーザーの仕様条件書によると、高度65000フィートをマッハ0.6~2.5で飛行中の戦闘攻撃機(マルチロール機)が攻撃兵器として使用することを前提としています。
性能は敵戦闘機の目標補足の光学系を破壊するための低パワーレーザー、敵機から発射された空対空ミサイルを撃墜するための中パワーレーザー、敵戦闘機そのものを撃墜するための高パワーレーザーの3種類のレーザーを開発を行うというものになっていました。

レーザー兵器に関しては2017年6月にアメリカのレイセオンが開発したヘリコプターに搭載可能な装置が試験されています。