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セウォル号沈没事故から4年。韓国ではこの事故が起こした様々な問題により、家族を失った人そして生存者も苦しめられているとされているのですが、当時の現場に駆けつけた海洋警察に関してその交信記録を韓国メディアが調査した結果、救助を行おうとしなかったことがわかったと報じています。

2014年4月16日に発生した大型旅客船「セウォル」号が沈没し、結果的に乗客299人が死亡するという近年まれな海難事故が発生しました。この事故により船長を含む乗組員15人全員が逮捕されました。

ここまで多くの死者数をだしたのは、船本体から船員まで紹介しきれいないほど多岐に渡るのですが、子今回その一つとして新たに当時救助活動にあたっていた海洋警察の行動に新たな問題が見つかったと韓国のMBCが伝えています。

"세월호, 구조 실패 아닌 사실상 구조 안 한 것"

それによると、MBCは海洋警察の海洋警察交信記録(TRS)を入手し専門家と分析を行いました。報道によると事故発生当時海洋警察はヘリコプターと哨戒機、海上からは警備艇が現場にかけつけたもののセウォル号側と通信を試みようとした隊員は誰一人いませんでした。
その後、司令室から警備艇に「セウォル号と通信できているか?」と連絡が入るものの、警備艇の船長は「交信できない」と嘘の報告をおこなっていたしています。

またその後の対応については、セウォル号船内に海洋警察の隊員が入り込み救助するという行動や脱出するような呼びかける船内放送は一切行われませんでした。救助が行われたのは、船から脱出した乗客を警備艇に移動させたりヘリで釣り上げるということだけだったといいます。
しかし、海洋警察は事故後の記者会見の場で「現場に到着すると同時に艦内放送を利用して乗客全員に脱出するよう促し、海に飛び込めという放送を行った」と虚偽の説明をしていました。

事故対応にあたっていたこの海洋警察については事故発生当時の時点で過去6年間1度も海難訓練を行ったことがなかったと当時報じられおり、今回の対応を見てもこのような海難事故の場合どのような対応を取るべきか判断すら行えなかったと考えられます。