ヴァルカンロケット

宇宙に物を運ぶ手段は現在『ロケット』以外方法はないのですが、ロケットを開発・運用しているボーイングとロッキード・マーティンにより設立されたユナイテッド・ローンチ・アライアンスは将来、低価格のロケットを運用するスペースXにどのように対抗していく予定なのでしょうか。

ユナイテッド・ローンチ・アライアンス(ULA)が運用するロケットとして有名なのはアトラス、そしてデルタシリーズです。2014年10年にULAは打ち上げ費用を削減するという目的からアトラスとデルタロケット後継機として構想されたのがこの一部を再利用可能なヴァルカンロケットです。



ヴァルカンと命名されたのは最近になるのですが、近年重視されつつある打ち上げの価格面に関してはどのようなロケットになっているのでしょうか。

BUSINESS INSIDER JAPANによると、ヴァルカンロケットは現在2020年の打ち上げを目標に開発が進められているもので、1基あたりの打ち上げコストは1億ドル(約107億円)以下になるとしています。これはスペースXの再利用型ではないファルコン9ロケットよりも10億円以上も高価でありコストパフォーマンスでは太刀打ちできません。

もちろん両者のロケットの性能(打ち上げ能力は)ヴァルカンロケットの方が高くより重いものを宇宙に投入することできます。しかし、ヴァルカンロケットに更に数十億円ほど積むだけで更に30トンも重いものを打ち上げることができるファルコンヘビーロケットが存在しており、立ち位置としてはかなり微妙なことになっています。


その上で、ヴァルカンロケットの利点は『ACES(Advanced Cryogenic Evolved Stage)』という上段部分にあるといいます。ACESとはロケットの第二段目にあたるもので、宇宙船や人工衛星を切り離した後にそのまま地球に落下し処分されるのではなく宇宙空間に漂い続けるといいます。
宇宙に漂わせる期間は最大で数年間。この間、例えば宇宙船や他の人工衛星に再ドッキングすることでエンジンを燃焼し再加速させたり、もう1基打ち上げ軌道上で燃料を補給させることで例えば地球軌道の外側まで送り込む事ができるロケットにもなると説明しています。

将来この手の運用がどの程度行われる見込みがあるのか、特に安全性の面からは有人宇宙船ではなかなか難しいとも考えられるのですが人工衛星を他の軌道に再び運ぶという、スペースXにはない宇宙トラックのような付加価値もあるとしています。

現在、米軍や米政府が打ち上げる人工衛星がどこぞの民間企業により行われるという10年前は想像すらできなかった事態に陥ったULA。今後ULAはスペースXの回収方法とは異なる再利用可能なロケットとしても世界最先端のロケットとして近々その姿を表すことになります。

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