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現在中国が開発を進めている次世代ロケット長征8号ロケットに関して、部分的な再利用を可能とするスペースXの再利用方式に近いロケットを開発していると報じられています。

これまで不可能とされた垂直に発射するロケットを回収し再使用することに成功させたスペースX。ロケットの打ち上げコストが大幅に下がり、『ロケットの打ち上げでお金を稼ぐ』という民間企業による商業打ち上げがより盛んになりつつあります。

現在、ロケットの再使用を行っているのはスペースXのファルコン9ロケットのみなのですが、中国が2020年以降に運用を目指す次世代ロケット長征8号に関して部分的に再使用可能な機体の開発が進められいていると報じられています。

Китай разрабатывает многоразовую версию ракеты CZ-8

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再使用型長征8号ロケットの性能としては高度700kmに4.5トンを打ち上げる能力があるとしています。スペックに関しては第一段の直径は3.35mで酸化剤は液体酸素、燃料はケロシンを使う液体ロケットエンジン『YF-100』を搭載しています。コアロケットの上段には液体酸素と水素を利用する『YF-75』が搭載されています。
またコアロケットの両サイドには2つの固体燃料の補助ブースターを搭載しているのですが、公開された画像ではスペースシャトルを打ち上げる時に使用していたような大型の物が搭載される予定のようです。サイズ不明なのですが、直径は2m~3m程度と考えられます。

▼パラフォイルによる回収方法
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中国航天科技集団は過去にパラシュート(パラフォイル)を使った第一段ロケットを回収する実験を行っており、その傘下の上海航天技術研究院(SAST)は2020年代に長征6号ロケットの第一段を回収し再利用する計画を建てているとのことです。

ただ、中国メディアによると中国航天科技集団はロケットの回収はパラシュートを使った方法に重点をいて研究を進めていたものの、スペースXのように垂直方法で回収する案に変更したとのことです。ファルコン9ロケットと異なるのは長征8号の場合は通常切り離される2基のブースターを接続したまま垂直に着陸させ回収します。

現在の予定では再利用回数は20回としており、打ち上げコストは使い捨てロケットロケットに比べ30%以上削減できるのではないかとしています。