R-30「ブラヴァー」

海外の軍事系メディアによると、ロシア海軍の原子力潜水艦であるボレイ型原子力潜水艦から4発の潜水艦発射弾道ミサイルを発射する試験を行い、初めて複数発射による試験に成功したと報じています。

Task & Purposeによると今回行われた試験は核弾頭を複数搭載可能な潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)『R-30 ブラヴァー』を複数発射するという内容で実施されこれに成功したと報じています。

Russian Nuclear Submarine Flexes Muscles With Four-Missile Salvo

記事によると、使用された潜水艦はボレイ級原子力潜水艦1番艦『ユーリイ・ドルゴルーキイ』だとしています。元々、R-30 ブラヴァーはボレイ級原子力潜水艦での運用を考えたロシア海軍では最新のSLBMでこの潜水艦には最大で16発搭載することができます。


R-30 ブラヴァーは全長11m、直径2m、重量36.8トン。射程は8000kmとされ固体燃料を搭載した3段式です。ミサイル1発あたり6~10発の核弾頭を搭載することができます。これは所謂『MIRV』と呼ばれる弾頭搭載方式で、弾道ミサイル1発で複数都市を一度に破壊することができます。

搭載されている弾頭については明らかになっていないのですが、搭載されている核弾頭1発あたりの出力は広島型原爆の約34倍、約550キロトンと推定されています。

R-30「ブラヴァー」_1

この弾道ミサイルの試験は2005年から実施しており2013年に配備しています。これまでの試験で発射された弾道ミサイルはロシア極東カムチャツカ半島に着弾しています。