VSSユニティ

アメリカ、メキシコ州に本社を置くヴァージン・グループのヴァージン・ギャラクティック社は自社が運用する宇宙船スペースシップツーの試験で予定されていた最高飛行高度35kmを達成したと報じられています。

海外の宇宙関連サイトによると、今月29日カリフォルニアのモハベ砂漠の空域で行われたスペースプレーン スペースシップツー 『VSS ユニティ』の2回目となる動力試験を実施し予定通り試験が終了したと報じています。

Success! Virgin Galactic's VSS Unity Space Plane Aces 2nd Powered Test Flight


発表された内容によると、VSS ユニティーは予定されていた通り31秒間のロケットエンジン燃焼を実施し飛行速度はマッハ1.9を達成、最高高度は34,900メートルだったとしています。
また今回の試験ではより実際の宇宙旅行に近い状態で行われており、6人乗りの客室に機材などを搭載しこれまでよりも機体重心が後ろ側に移動させて実施したとしています。

VSS ユニティーは空中分解した1号機の改良型でスペースシップツーとしては2号機目となります。総飛行回数は今回で13回目です。

ヴァージン・ギャラクティックによる世界初の民間宇宙旅行について同社の創業者、リチャード・ブランソン氏によると今年中に実施できる可能性があると話しており、その最初の便ではブランソン氏が客として搭乗すると話しています。現在のところ一人あたりの旅費は25万ドル(約2700万円)で販売されています。


前回行われた飛行試験は今年4月5日で約2ヶ月ぶりの飛行となりました。前回は飛行速度マッハ1.87、到達高度は25.7kmでした。今回の飛行でも一般的に宇宙と定義されている高度100kmには達していません。
それにもかかわらず今年中に商業宇宙旅行が実施できるのか。その理由については来年にも宇宙旅行を実施するブルー・オリジンが背後に迫っているためであり、十分な安全性を確保するには同様の試験を繰り返す必要があります。