ダークスロープストリーク

未だ人類が到達したことがない火星。最近、この火星の地表を撮影したものの中に黒い帯のようなシミを作ったものが確認されました。地球ではまず見られない光景なのですが、どのようにして作られたものなのでしょうか。

アメリカ航空宇宙局(NASA)が今月15日、火星の軌道上を周回している人工衛星『マーズ・リコネッサンス・オービター(MRO)』により撮影された新しい画像を公開しました。

Wow! This Fresh Meteoroid Impact on Mars Triggered a Dusty Avalanche

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こちらがその写真です。墨汁のような黒いシミの帯ができているのですが、NASAによると10年以内に作られた新しい模様だとしており、直接的な原因は隕石が衝突したことで形成されたとしています。

具体的にはクレーターの直径はわずか5mほどしかないものの黒い帯の長さは1kmほど伸びているといいます。隕石がこのように地表に落下すると乾いた砂塵が標高の低い方に流れこのような黒い帯として形を残すと説明しています。

▼ダークスロープストリーク
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この黒いシミについては正しくは『ダークスロープストリーク』と呼ばれています。またどこでも形成されるわけではなく特に火星の赤道付近に多く確認されていることなど、単に砂が崩れだけで形成されたのではなく水が関与している可能性があると考えられています。

また現在のところどのようにして形成されるのか物理的プロセスは明らかになっていません。
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