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地上から打ち上げるのではなく、まるでミサイルのように射出する空中打ち上げロケットに関して、ヴァージン・オービットは今年の夏にも『ランチャーワン』と名付けられたロケットの打ち上げをボーイング747の派生型で実施すると報じられています。

イギリスのヴァージン・グループ傘下、アメリカに本社を置くヴァージン・オービットは国の許可が降りたことで、今年の夏の終わり頃にランチャーワン初号機の打ち上げを実施します。所謂空中発射ロケットのランチャーワンの打ち上げはどのようなものになるのでしょうか。

Virgin Orbit Wins FAA License for First LauncherOne Mission

まず使用される機体はボーイング 747-400で2015年12月に『ジャンボジェット』で知られるこの機体を購入し改装を行っていました。機体は輸送用としてエンジンをもう一つ搭載可能な特殊機を改装したもので、その後『コズミック ガール』と名付けられました。


▼コズミックガールの同型機
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コズミックガールに携行されるロケットが『ランチャーワン』。これを高度約10kmまで運び機首を25度ほど上げた状態でランチャーワンを展開。約4秒後にロケットエンジンを燃焼を開始しそのまま宇宙を目指します。

記事によると初号機の打ち上げは「カリフォルニア州付近」とされており、予想では沖合まで飛行し初打ち上げを実施するものと考えられます。搭載されるものとしては明らかになっていないらしくダミーペイロードとして小型人工衛星を搭載するとも言われています。


このような打ち上げ方法は通常のロケットのように発射台を必要としません。そのため、通常の大型ジェット機が離着陸可能な滑走路があれば運用可能で、より打ち上げに適した赤道付近にまで飛行するした上で打ち上げも実施可能です。また、天候が理由で打ち上げが延期されにくくより安全で確実な打ち上げが行えます。

同様のロケットとしてはスターゲイザーとペガサスロケットが既に運用されている他、ストラトローンチ・システムズはより大型のロケットを打ち上げるべく開発を進めています。