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民間宇宙企業スペースXが開発・製造した有人宇宙船『ドラゴン2』に関して、来月の無人打ち上げが行われるケープカナベラル空軍基地に到着したと報じられています。

海外の宇宙関連サイト『NASASpaceFlight.com』によると、スペースXの公式ツイッターの情報として今月12日にケープカナベラル空軍基地にデモフライト用のドラゴン2宇宙船が到着したと報じています。

Crew Dragon arrives at Cape; Space Station schedule to drive DM-1 launch date – NASASpaceFlight.com

スペースXはファルコン9やファルコンヘビーというロケットを開発・運用している以外も宇宙ステーションへの物資輸送用の貨物船『ドラゴン補給船』を運用しています。ドラゴン補給船は内部が与圧され大気圏再突入を行い海上への着水を行っており既に地上から宇宙の打ち上げ、宇宙から地上への帰還に関する一連の信頼性はかなりの高さとなっています。

▼基地に到着したドラゴン2宇宙船
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今回ケープカナベラル空軍基地に到着した宇宙船は『ドラゴン2』と呼ばれており先日NASAの施設にて真空での耐熱試験、発射時に発生する大音響で機体が破損しないかなどのテストに合格したものとなります。

▼ドラゴン2宇宙船とファルコン9(ブロック5)ロケット
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今後の打ち上げ予定はどのようになっているのでしょうか。デモフライトは『SpX-DM1』と呼ばれておりアメリカ時間で2018年8月31日の打ち上げ予定となっています。この試験ではケネディ宇宙センター第39発射施設(LC-39A)からスペースXの最新型ロケット『ファルコン9(ブロック5)』を用いて打ち上げられる予定です。
打ち上げ後、宇宙船は国際宇宙ステーションに向けて飛行しドッキングを行う予定で将来の有人打ち上げミッションを想定した内容となります。

このデモフライトの評価次第で『SpX-DM2』として2019年1月に2人のアメリカ人宇宙飛行士を国際宇宙ステーションに送り込みます。

アメリカではスペースシャトルが引退した2011年7月20日以降、長らく続いていた有人打ち上げが停止した状態が続いており現在打ち上げ能力はありません。そのため国際宇宙ステーションへの宇宙飛行士の打ち上げは世界中がロシア頼みとなっていました。