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2016年に発見された地球から見てうお座の方向にある天体について、天体のカテゴリーとしては惑星と褐色矮星の中間に位置する惑星であることが明らかになりました。この天体は恒星のを公転していない自由浮遊惑星だとしています。

太陽系の惑星はすべて太陽を中心にグルグルと公転していますが宇宙には恒星の重力に捉えられず、ただ彷徨うだけの自由浮遊惑星(浮遊惑星)が存在します。銀河系内にも相当な数の自由浮遊惑星があるとされているのですが、2016年に始めて観測された地球から20光年先にあるSIMP J01365663+0933473という天体に関して、ユニークな天体であることが明らかになりました。

Huge rogue 'planet' has magnetic field scientists can't explain

この天体は2016年にアメリカ、ニューメキシコ州にある電波望遠鏡『超大型干渉電波望遠鏡群』により観測されたもので、観測されたデータを解析したところ木星の実に200倍という強い磁場を持っていたことがわかったそうです。

▼超大型干渉電波望遠鏡群
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別の研究によると、この天体は木星質量の約13倍で半径は木星の1.2倍、誕生してから2億年しか経過していないという若い天体と考えられています。

強い磁場はどのように生じているのか。木星などの大型のガス惑星は強い磁場を持っていることがわかっており、この天体の質量は木星のようなガス惑星と褐色矮星の境界に位置することから、どのようにして磁場が形成されたのか理解する上でも重要な発見になると言われているそうです。

天体の表面温度は825度で誕生間もなく重水素による核融合が行われたものの現在は停止していると考えられます。