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先日独立記念日を迎えたインド。そのインド首相のナレンドラ・モディ氏はスピーチで今後の宇宙開発に関して話し、2022年までに有人宇宙飛行を実施すると発表しました。

インドのニュースサイト『Hindustan Times』によるとインドが独立から75週年となる2022年までに有人宇宙飛行を実施する予定であると発表されたと報じています。宇宙飛行士は日本のを含め複数の国民が誕生しているものの宇宙飛行士の打ち上げ自体は旧ソ連(現在のロシア)、アメリカ、中国の3カ国しか行ったことがなく成功した場合は4番目の国になります。

Indian will take national flag to space on board Gaganyaan by 2022, says PM Narendra Modi in Independence Day speech | india news | Hindustan Times

記事によるとインドの有人宇宙飛行計画は今から10年ほど前、インド宇宙研究機関(ISRO)がVyomという計画で進めており宇宙船に3人の宇宙飛行士が乗り込み地球を周回する予定です。使用されるロケットはGSLV IIIとしています。インドではもともと2016年の実施を予定していました。

ISROによると現在の有人飛行計画は合計3回の打ち上げを実施します。まず最初の2回は無人による飛行試験で、最後に1回の有人飛行を実施するとしており、5~7日ほど地球を周回した後帰還する予定です。

有人宇宙飛行に必要な技術は複数あるのですが、宇宙から地球に帰還する際の大気圏突入の技術も重要になってきます。これに関しては2007年に550kgの人工衛星を12日間地球を周回させその後大気圏再突入を始めて実施し成功していました。また2014年末にはカプセル型の無人の有人宇宙船「CARE」を弾道飛行で打ち上げ回収することに成功しています。そして今年7月には打ち上げ時に宇宙飛行士らを安全に脱出させる打ち上げ脱出システム試験を実施していました。

▼2014年末に実施された試験打ち上げ
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残すところ後4年という現在、どの程度開発が進んでいるのかは不明なのですが宇宙船の仕様などは既に決定され、飛行に向けたパイロットの選定も終わっているという段階に入っているかもしれません。何れにしても数年以内にインド初の有人宇宙飛行が段階であり、国家的偉業と宇宙開発に注目が集まるものと考えられます。