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関西大学が行った研究によると、セミの羽には薬剤を一切使用しなくても人体に有害な菌も物理殺菌する効果があることを突き止めました。この構造は将来的に医療分野から家庭まで様々なところで応用できる可能性があるとしています。

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食中毒から感染症まで引き起こす細菌。人体に有害な菌は薬品を使うなどして除菌・殺菌する方法が一般的ですが、一切薬品を使用することなく付着した菌を物理的に殺すことができるという構造を虫の羽が持っていることを突き止めました。

セミの羽の構造に抗菌作用|NHK 関西のニュース

NHKによると、この研究を行ったのは関西大学システム理工学部の伊藤健教授らを中心とするチームで、虫の羽に強力な抗菌作用があったのはわかっていたものの詳しい仕組みまではわかっていなかったといいます。そこで今回は透明なクマゼミの羽を研究した結果、羽の表面に5000分の1ミリ以下の細い突起物が規則正しく並んでいることを発見したそうです。
そこで、この構造に似た突起物を人工的に作りシートの上に大腸菌を含む液体を加えたところ菌は10~20分で細胞膜が破れ死んでしまうことを確認したとしています。


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▲人工的に作り出したナノピラーとトンボのナノピラー

この虫の羽の強力な殺菌(抗菌)効果はオーストラリアの科学者らが2012年に発見していたもので、具体的には羽の表面に等間隔に並ぶ高さ240ナノメートル「ナノピラー(極微細突起)」に理由があることを突き止めていました。
このナノピラーに細菌が付着すると菌が物理的に殺菌されることがわかっており、人工的に作り出した物と自然界の虫の羽の殺菌効果は、1平方センチ当たりの細菌の殺菌率は1分当たり45万個前後としています。これは人間における細菌感染に必要な量と比較した場合、黄色ブドウ球菌では810倍、緑膿菌では77,400倍高いという強力な殺菌効果があることがわかったとしています。

ナノピラーを人工的に作り出す方法についてはオーストラリアの研究者によると太陽電池パネル用の半導体を構成するブラックシリコンを用いる方法以外にも幅広い分野で容易に製造可能だと話していました。

この季節街中を歩けば道端に抜け落ちたセミの羽を目にすることがあるのですが、不思議と羽が分解されず残されているのは強力な抗菌作用に理由があるのかもしれません。ちなみに撥水性を有している羽であれば他の虫でも同様の効果があるとしています。
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