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スマートフォンには当たり前のように衛星測位システムを搭載しており例えばカーナビアプリなど位置情報を利用した様々な利用方法が行われています。一方、イギリスではEU離脱を受けて欧州版GPSが使用不能になる可能性が高く、独自開発に向けた予算が承認されたと報じられています。

2016年、イギリスは国民投票によりEU脱退が決まったのですが、一方で様々な分野で脱退後に影響が出始める可能性が指摘されています。その一つが今回報じられている衛星測位システムです。

イギリスが独自の衛星測位システムの開発をスタート、EUの「ガリレオ」から完全離脱か - GIGAZINE

衛星測位システムとして有名なのはアメリカが構築したグローバル・ポジショニング・システム(GPS)というもので、スマホで現在地を知る事ができたり、ドローンを飛ばし指定されたエリアを飛行し帰ってくることができるのもこのシステムを利用しているためです。

▼ロシアのソユーズロケットで打ち上げられたガリレオ
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様々な分野で間接的にGPSを利用していることもあるのですが、欧州ではアメリカの高すぎるGPS依存から脱却するためガリレオという測位システムを構築し、2016年12月末にようやく全地球で使用することができるようになりました。

信号については民間レベルではイギリス国内でも利用することができるものの、イギリス軍はアクセス不能になる可能性が高く、無人機やミサイルの誘導など様々な分野に使用されていることもあり国防の面で問題がでると指摘されているそうです。そのためイギリスでは独自の測位システム構築に向けて1億ポンド(約140億円)の予算を承認したとしています。

ただ今日、明日にも測位システムを構築できるようなものではなく、兵器類更新も必要になると考えられ時間と費用がかかります。専門家によるとお金だけでも日本円で4,300億円が必要になると指摘もあるそうです。