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電気がなければ通信もコンピュータも動かせないという現代の戦場。電力確保の問題に関して米軍はトラックに搭載可能な小型原子炉を開発し1台あたり10MW以上の電力を10年間作り出す装置の開発を目指すとしています。

Defense oneによると、マンハッタン計画の中で原子爆弾を開発したことで知られるロスアラモス国立研究所と原子力大手ウェスチングハウスが共同で開発を進めている小型原子炉に関して、5年後に軍隊への配備が可能だという記事を掲載しています。

Build Small Nuclear Reactors for Battlefield Power - Defense One

なぜ戦場で原子炉が必要なのか。米軍による過去の戦争では戦闘地域を移動する輸送任務で燃料の補給を行っていた兵士らが24回の輸送のたびに1人の割合で命を落としているという結果から、危険な任務を避けるため基地内で必要な電力を生産するという解決策が求められているといいます。


そこで注目されているのはコンテナに搭載可能な小型原子炉です。この原子炉は一般的な原子力発電所で用いられている複雑なパイプや冷却水などを使用しないシステムで、1MWの電力を10年以上安定して供給できる装置になっているといいます。

小型原子炉に使用されている核燃料は仮に盗まれた場合も軍事利用ができない低いグレードの低濃縮ウランです。核分裂反応によって生成された熱エネルギーは宇宙や地上でも使用されているヒートパイプ技術を用いて除去され熱エネルギーを最終的に電気エネルギーに変換します。

▼40フィートコンテナ規模におさまる小型原子炉
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原子炉は現地に到着してから72時間以外に発電を開始することができるとしており、原子炉の停止は7日以内に行うことができるとしています。ロスアラモス国立研究所は原子力技術で経験豊富なウェスチングハウスと協力することで設計からテストを行うことができたとしており、今後迅速な開発が可能としています。

また、開発される小型原子炉は軍事基地以外も例えば災害地域に大きな利益をもたらすことができるとしており、高度な製造技術と計算ツールを用いれば安全で小型で輸送が可能な新世代の電力システムを構築することができると主張しています。

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