月

国際宇宙ステーション引退後の宇宙開発として注目されているのは月です。これに関してロシアの宇宙機関にあたるロスコスモスはこれまで計画に参加するとしていたアメリカの月軌道の宇宙ステーション『ゲートウェイ』に関して参加しないと報じられています。

ロシアの宇宙ニュースサイト『Космическая лента』によると、アメリカが計画している『ゲートウェイ』という月軌道の宇宙ステーション開発・運用に関して参加しないとしています。ロシアは国際宇宙ステーションと同じように対等な関係で協力を希望していたもののゲートウェイに関してはそうはならなかったとのことです。

Перспективный проект: станция БРИКС в радиационных поясах Юпитера

これに関してロシア側はBRICS諸国、ブラジル、ロシア、インド、中国及び南アフリカで協力して同じような宇宙ステーションから月面基地の建設を検討していると報じているそうです。

▼アメリカが建設を目指すゲートウェイ(月軌道の宇宙ステーション、名称を『ゲートウェイ』に変更
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ただ、BRICS諸国による建設計画についてはいくつか疑問があるとしています。まずロシアはステーションや基地を開発する技術はあると考えられるものの資金がなく単独では建設・維持が不可能です。インドはそもそも宇宙に関係する研究のパートナーはアメリカであり、ましてや中国と協力となると参加する可能性は低いと見ています。
中国は有人月面探査や基地の建設を計画しており反対はしないと考えられるものの技術的な問題があり準備が整っていないとしています。ブラジルに関しては宇宙に関する十分な予算を割り当てていないため協力は難しく、南アフリカに関しても同様だとしています。

ぱっと見た限りではアメリカ側に付く日本や欧米、そしてロシアと中国というわかりやすい構図にまとまりそうなのですが、実際のところはロシア側については厳しく見積もって現時点で協力ができている国は無いという考えを示しています。

また仮にゲートウェイに協力するとなると米ロの宇宙船や補給船はドッキングポートの形状が異なっており、国際宇宙ステーションのように複数搭載しなければならない問題もあり物理的にも協力が難しいものと考えられます。