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世界の海軍で原子力空母を運用しているのはアメリカとフランスの2カ国のみです。そのフランスに関して先日国防長官は現行空母の後継空母が必要と口にし今後18ヶ月かけ研究を進めると報じられています。

フランスの首都パリで開催されているのはEURONAVAL2018というイベントです。先日フランスの企業ダッソーが第6世代戦闘機とするNext Generation Fighter(NGF)を発表した同じイベントなのですが、フィレンツェ国防長官は会場で「シャルル・ド・ゴールは後継が必要だ」と語り、既に開発に向けた調査が始まっていると報じられています。

Νέο αεροπλανοφόρο με μαχητικά επόμενης γενιάς για το γαλλικό Ναυτικό   - Πτήση & Διάστημα

記事によるとフランス海軍は2030年以降に新しい技術を導入しフランスとドイツが開発する新型戦闘機と協力できる新しい空母を必要としているとし、4000万ユーロ(約51億円)の費用をかけ18ヶ月間の調査が実施される話しています。その上で2020年初頭には空母シャルル・ド・ゴールの後継艦への更新が決定するとのことです。シャルル・ド・ゴールの後継艦に関しては2080年代まで運用を目指すとしています。

▼シャルル・ド・ゴール
シャルル・ド・ゴール

現在フランス海軍が運用しているシャルル・ド・ゴールは1986年2月に発注し起工したのが1989年4月。1994年5月に進水し海軍に引き渡され就役したのが2001年5月です。シャルル・ド・ゴールは軽空母や多目的空母、強襲揚陸艦でもない所謂『正規空母』です。機関には原子力が搭載されておりアメリカの空母より一回り小型なのですが海外へ遠征し攻撃を実施するなど実戦経験を積んでいます。退役については2040年を予定しています。

▼新型空母と射出される無人機、左にはNGF
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新型空母に合わせて艦載機ラファールMの更新を行う必要があるのですが、そちらの計画はどのようになっているのでしょうか。
実はEURONAVAL2018というイベントは世界最大規模の海上・水中艦船・器具の展示会としており、ここに第6世代戦闘機とするNGFが発表されたことを勘案すると、この機体を艦載機として運用する案もあるのではないかと考えられます。現在フランス軍が運用しているダッソー製のラファールは空軍型と海軍型が存在しており同じ構造の機体が運用されています。