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アメリカの民間宇宙企業スペースXは今年発表したビッグ・ファルコン・ロケットの試験機としてファルコン9ロケットにスケールモデルを搭載し来年にも打ち上げを開始すると発表しています。

スペースXが開発するビッグ・ファルコン・ロケット(BFR)に乗り月の周回旅行を行うと発表されました。その最初の乗客としてZOZO前澤氏が全座席を購入したなどと日本国内でも大体的に報じられていたのですが、その宇宙船部分のビッグ・ファルコン・スペースシップ(BFS)に関して来年、小型モデルをファルコン9ロケットに搭載し試験を開始するとスペースXのイーロン・マスク氏が発表しました。

SpaceX to Build 'Mini BFR' Version of Mars Ship to Fly on Falcon 9, Elon Musk Says

海外メディアによると、来年6月までにファルコン9ロケットを使用した小型のBFSによる飛行を実施するとしており、ロケットの構成としては第1段目はファルコン9ブロック5を用いて2段目以降をBFSとして宇宙に送り込む内容になると考えられます。
試験を行う理由に関しては超軽量の耐熱シールドの評価や極超音速の制御が地上ではできない分野らしく、実際に試験機を飛ばし検証する必要があるとのことです。

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BFRは宇宙船部分のBFSを含め全長118mある巨大なロケットで、初打ち上げは順調に開発が進んだ場合で2023年を予定しています。スペックとしては国際宇宙ステーションが周回しているような地球低軌道へ100トン(以上)です。(参考としてH-IIAロケットは12トン程度)

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今回発表された試験に関しては2018年3月に2019年前半に小規模な試験を行うと報じられていたもののとは異なる内容です。3月の発表された小規模な試験とはBFSではなくBFRの試験で短時間の上昇と下降のテストを実施するという内容でした。

BFRについては大規模なロケットであるため民間企業が開発することはできるのかという疑問があったのですが、スペースXとしては運用を目指し本気で開発を続けているということになりそうです。