BFR_1

民間宇宙企業の草分け的存在のスペースXは自社が開発する超大型ロケット、ビッグ・ファルコン・ロケットに関して、上段に搭載される宇宙船に関してデザインの変更つまり設計の変更を行うと発表しています。

SpaceNewsによると、スペースXのCEOイーロン・マスク氏がツイッター上で明らかにした内容として、今年9月に発表された再デザインされたビッグ・ファルコン・ロケット(BFR)に関して、今後設計を再度見直した新しくデザインの宇宙船を開発すると報じています。

BFRについては元々は2016年に発表していた同社のインタープラネタリー・トランスポート・システム(ITS)が元になっており、翌年の2017年にはビッグ・ファルコン・ロケット(BFR)と改名しデザインが再変更されていました。そして、今年9月に最新の開発状況とデザインが発表されそこにはこれまで搭載されていなかったカナード翼と着陸脚にもなる翼を登載した再々デザインされたBFRを発表していました。

イーロン・マスク氏によると、再々々設計される可能性があるというBFRに関しては見た目をわずかに変えるのではない「根本的な変更」を行うとしており、大規模な変更が行われるということになりそうです。

BFRのデザイン変更に関して、これまで具体的に何が変わってきたのかについては大きく2つ、『見た目』とロケット本来の『打ち上げ能力』です。打ち上げ能力とは例えば地球低軌道に何トンの質量(人工衛星)を展開することができるのかという数値があるのですが、これに関して2016年に発表されてたロケットに比べると大幅に規模が縮小されています。
具体的には2016年に発表されていたインタープラネタリー・トランスポート・システム(ITS)では地球低軌道に300トンの打ち上げ能力があるとしていたものの2018年のBFR案では1/3の100トンまでに低下していました。

▼2018年案のBFR
BFR_2

▼BFRの前身となったITS
ITS

具体的にどのような規模のロケットになるのかは現時点では発表はされていないのですが、来年6月までにBFRの第2段目にあたるBFSに関してミニBFSを使用した打ち上げが実施予定(参考)で、今後イーロン・マスク氏が登場するようなイベントで再発表されるのではないかと考えられます。