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敵国の弾道ミサイル発射基地をミサイルで叩く『敵基地攻撃能力』に関して、防衛計画の大綱に盛り込まない方向で調整されていると報じられています

国内メディアによると、今月19日小野寺五典前防衛相(安全保障調査会長)は都内で講演会を開き、政府が年末までに決定する新しい「防衛計画の大綱」いわゆる防衛大綱に、敵基地攻撃能力の保有は現時点では盛り込まれない方向で調整が進められていると報じられています。

防衛大綱:前防衛相「敵基地攻撃能力の保有、盛り込まず」 - 毎日新聞

敵基地攻撃能力に関しては航空機で運用する巡航ミサイルを海外から購入しF-35Aなどの戦闘機に登載して運用するというものです。候補となったのはコングスベルグ・ディフェンス&エアロスペースというノルウェーの企業が開発中の『ジョイントストライクミサイル(JSM)』、ロッキード・マーティンが開発したJASSM(ジャアズム)と呼ばれるステルス巡航ミサイルです。
JSMは空対地、対艦巡航ミサイルでJASSMは空対地巡航ミサイルとなっています。
日本、ステルス巡航ミサイルなど複数導入の方針 : ZAPZAP!

次に政府関係者の話しとしてF-35Bを導入していずも型護衛艦に登載するという案が今年報じられていたことについて、いずも型護衛艦を改修し空母(正しくは強襲揚陸艦)として運用する方針は見送られたと報じられています。
いずも型護衛艦の空母化計画は2018年2月に日本政府がいずもの建造業者に依頼しF-35Bを登載可能かどうか研究が進められていると実際に報じられていたことがあるのですが、結果としていずも型護衛艦の空母化計画は白紙となりました。

いずも型護衛艦、F-35Bを運用する『空母化』調査改めて認める : ZAPZAP!

F-35Bを導入しいずも型護衛艦で運用する案は実は2013年にも同様の議論があったのですがこの時にすでに否定されていたことがあります。当時の小野寺防衛相は「いずも型護衛艦ではなく新造の強襲揚陸艦を導入する」などと記者団に述べていたことがあり、解釈するといずも型護衛艦は改修しないものの将来新たに揚陸艦を導入する可能性はゼロではありません。

そしてもう一つ、小野寺五典前防衛相によるとF-35Bについて現時点で導入の検討を防衛相内で進めていると話していると報じられています。記事によると
これまでの北海道や日本海、南西諸島に加え太平洋側を挙げ、「広いエリアをカバーするのに、島がないところでどう安定的に防衛体制をとるか」と問題提起。その一環で、滑走路のない離島などでも短距離離陸や垂直着陸が可能なF35Bステルス戦闘機の導入を航空自衛隊が検討している
としています。気になったのはF-35Bを運用するのは海上自衛隊ではなく航空自衛隊が検討しているという点です。そのため、F-35BについてはF-35Aでは離着陸が困難な離島の滑走路の短い空港で運用を目指していると考えられるのですが、このような運用方法についても2017年12月末に『F-35Bを導入することで宮古島、石垣島、与那国島、南・北大東島などの各空港を利用することができ活動範囲を拡大することができる』と報じられていたことがあります。
垂直離着陸機『F-35B』導入計画、いずも型護衛艦で運用もー防衛省 : ZAPZAP!

今回報じられたことを簡単にまとめると『敵基地を攻撃する空対地巡航ミサイルは現時点で導入は行わない』『現在運用されているいずも型護衛艦の空母化計画は白紙』『F-35Bは揚陸艦では運用しないものの陸上運用を考えている』ということになります。
導入が変更された理由は不明なのですがイージス・アショアの建設や近年では無人攻撃機や無人潜水艦を導入する案またF-3の開発状況も影響している可能性があり、限らた予算で最適な案が練られた結果かもしれません。

2018年11月26日 一部記事内容訂正
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