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地上400kmを周回する国際宇宙ステーション。今も複数の宇宙飛行士が研究を行っている唯一の宇宙に浮か研究室なのですが、2015年に船内で採取されたサンプルから抗生物質が効きにくい耐性菌が確認されたと報じられています。

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これはカリフォルニア工科大学の研究機関ジェット推進研究所などが行った研究により明らかになったもので、国際宇宙ステーションから持ち帰ったサンプルを調査した結果、エンテロバクターという細菌が確認されたとしています。

Multi-drug resistant Enterobacter bugandensis species isolated from the International Space Station and comparative genomic analyses with human pathogenic strains | BMC Microbiology | Full Text

まったく耳にしない細菌なのですが、エンテロバクターとはウィキペディアによると土壌、水や汚水、糞便中にみられる真正細菌で、いくつかあるのなかでブガンデンシスという種が確認されたとしています。

▼エンテロバクター(参考資料)
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エンテロバクター ブガンデンシスはネイチャーに掲載された論文によると、特に新生児や免疫不全患者に対して生命を脅かす感染症を引き起こす可能性がある細菌で、新生児敗血症に関する症例が最近確認されているとのこと。
エンテロバクター自体は自然界に広く生息しており人間では腸内に生息する微生物の一部であることが多いとしています。ブガンデンシスは皮膚の上や乾燥した表面で生き続けることができ、汚染された液体でも繁殖します。感染経路としてはエンテロバクターに汚染された経腸栄養や加湿器、呼吸治療装置などの例があるとしています。

今回調査されたサンプルは国際宇宙ステーションに設置されているトイレや運動器具から採取されたものとしており、詳細は不明なのですが宇宙飛行士自身が持ち込んだもので間違いないと考えられます。

エンテロバクター ブガンデンシスは新生児や免疫力が弱くなった人で発症する場合があるという程度で健康的な成人であればほぼ無害と考えられています。ただ、宇宙という環境下でどの様な影響があるのかわからないとしており、今後も監視の対象になるとのこと。(参考)


国際宇宙ステーションに関しては初のモジュールが1998年11月末に打ち上げられ2011年7月に完成しました。機器の設計寿命などから2016年にも引退するはずだったものの延長が認められ現時点では引退は2024年末となっています。国際宇宙ステーション引退後はアメリカは月軌道に小型の宇宙ステーションを建設するなど計画が進められています。
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