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近年高まるスマホのカメラ機能に関して、サムスンが販売しているスマホの写真機能を紹介するページでデジタル一眼レフで撮影した写真を切り取り合成し意図的に加工したもの作例として紹介していたことが明らかになりました。

Samsungが販売しているスマートフォン「Galaxy A8 Star」の商品紹介ページで「背景ボカシ」の例として使用されている写真が、実際には実機ではなく一眼レフのデジタルカメラで撮影した画像素材を加工して作成されていたことが明らかになりました。画像の流用を発見したのは、写真のモデルにもなっている撮影者本人です。

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今回問題が指摘されたのはマレーシアやインドネシアなどのサムスンの公式サイトで、Galaxy A8 Starで撮ったとした写真に関して、実はデジタル一眼レフカメラで撮影したものだったことが写真を公開し実際に写真の被写体となった本人の告発で明らかになったというものです。

記事によると、この写真に関しては有償販売していたものである日「売れた」という連絡があったといいます。撮影者としてはいったい誰がどのような場面で使用したのか、今後も販売を進める上でも当然調べたいというのが本音だと思うのですが、販売先はなぜか分からなかったといいます。
そこで画像検索をしてみたところサムスンのスマホページに使用されていたたものの全く別の写真に加工され、あたかもスマホで撮影されたと偽られていたことが明らかになりました。

このことに関してサムスン側に抗議したものの、話にならない返答があったとしており怒り心頭だとしています。

SM-G8850 | SM-G8850ZWDTGY | HK_EN

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具体的にどの様に紹介されていたのかについては記事を簡単に紹介すると、Galaxy A8 Starで写真を撮影した場合、デジタル一眼で撮影したような背景のボケを作ることができる機能があるとし、そのボケのレベルは撮影者が設定することができるとしていました。

しかし、その機能を紹介するページではスマホで撮影したのではなくデジタル一眼で撮影した写真が使用され背景のボケに関しても人物部分のみを切り取り背景をぼかした別の背景を合成させた上で作例として偽っていました。

ちなみにスマートフォンのページではあくまで『シミュレーションしたもの』などとしており、該当機種を使用したものではないというニュアンスの注意書きはされています。ただ、全く異なる合成写真を紹介することについては消費者を偽る行為としてであることは間違いありません。


デジタル一眼カメラを少しでも触ったことがある人であればわかることなのですが、基本的に同じ画角で撮った場合のボケの量は『カメラのセンサーサイズ』『レンズのF値』で左右されます。
大きなイメージセンサーを搭載するデジタル一眼カメラは背景のボケを強くだすことができるものの、スマートフォンのようなデジタル一眼の数分の1以下しかない小さすぎるセンサーでは同じF値1.8のレンズを搭載していたとしてもデジタル一眼のようなボケを作るのは不可能です。それでも背景をボケさせるには今回のように画像を合成したりソフトウェアを使用し加工する必要がでてきます。

デジタル一眼で撮影した写真をスマホで撮った写真と偽るのはサムスンは今回で2回目で、他にもファーウェイなどでも確認されています。