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ガリレオ衛星を構成する木星の衛星エウロパ。この天体には厚い氷の下に推定で地球の2倍ほどの海水量がある広大な海が広がっていると考えられていますが、液体の水は直接探査することはできません。そこで放射性物質の熱を使用し氷を掘り進める装置が考案されているそうです。

今月14日に開催された米国地球物理学連合でイリノイ大学の研究者は放射性物質の発熱を利用し、厚い氷を溶かしながら氷の下にあると考えられている海を直接調査する案を発表しました。

Scientists Proposed a Nuclear 'Tunnelbot' to Hunt Life in Europa's Hidden Ocean

この探査機は小型原子炉、若しくはGeneral-purpose heat sourceと呼ばれる要は放射性物質の崩壊熱を使用したペレットを搭載するというもので、核の熱によりエウロパの厚い氷を溶かしながら数キロ以上ある氷の中を進んでいく案です。
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技術的にはどちらも実用化されているものを応用するだけで開発自体は可能と考えられます。特に後者の『放射性物質のペレット』を使用した案については探査機ボイジャーやカッシーニ、キュリオシティなど様々なもので原子力電池としてその技術が使用されています。

▼放射性同位体熱電気転換器に使用されているペレット
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探査機にはどちらかの装置を搭載し氷を溶かしながら5km間隔で通信用の中継機を設置していきます。氷の下の海に到達した後は海底に落下し続けないように『浮き』などを搭載し固定することを考えているとのことです。

いずれも放射性物質が使用されており強い放射線で観測装置に悪影響を与えることについては技術的に解決しなければならない問題があるのですが、現実的な案として核を搭載した探査は今後も活発に議論されるものと考えられます。

エウロパに関しては上空から観測する探査機「エウロパ・クリッパー」が2020年代にも打ち上げられる予定で、これとは別に着陸し10cmほど掘りサンプルを回収し生命の痕跡を探す計画が2030年代にも実施される予定です(参考)

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