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今月2日、中国国営メディアが核兵器ではない大型爆弾の試験が行われたとし、MOABというアメリカが配備している兵器の「中国版だ」などと説明していたものの実際は、だたの大型爆弾だった可能性があります。

これは国営新華社通信が報じていたもので、爆弾を開発したのは中国の国営軍需企業『中国兵器工業集団(Norinco)』で自社のホームページで公開していたものになります。


映像は前半の30秒までが中国が試験を行ったという兵器の映像です。後半はアメリカが開発した兵器の紹介となっています。

その上で、今回中国が行った試験というのはH-6Kという旧式の爆撃機に機内搭載しているという特徴があります。中国国営通信は「(米軍が保有する)すべての爆弾の母(Mother Of All Bombs、MOAB)」の「中国版」の実験が行われた」と伝えているものの、少なくとも通常の爆撃機に機内搭載している時点でMOABに匹敵するサイズや威力はないものと考えられます。

▼米軍のMOAB
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大規模爆風爆弾兵器(MOAB)は直径が約1m、全長が約9.1mもある超大型通常爆弾で総重量は9.75トンに達します。そのためアメリカ軍が保有する爆撃機であっても機内搭載することは出来ず、戦車などを運ぶ輸送機に機内搭載し空中投下する方法で運用しています。
これはロシアが開発したと言われているFOABという爆弾も同様であり、サイズが大きいため通常の爆撃機では運用することができないと指摘されています。

仮に中国のH-6Kを改造するなりして9m近い兵器を搭載可能にしている可能性もゼロではないものの、実際は通常の巡航ミサイルほどの全長に直径はウェポンベイに格納可能なサイズに収まっていると考えられます。

▼爆撃から投下される中国の新型爆弾
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