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韓国メディアによると、韓国政府などがこれまで使用してきた軍事用語に対して、不要に北朝鮮を刺激するなどという理由から別の言葉に置き換え使用しないようにしたと軍当局が発表しました。

韓国メディアSBSによると、軍当局(事実上の韓国国防部)が今月10日明らかにしたこととして、韓国型3軸体系戦略やキルチェーンなど政府や韓国軍で用いられてきた軍事用語に関して、これら用語を使用せず北朝鮮を刺激しないような言葉に置き換えられたとしています。

軍, '3축 체계·킬체인·대량응징보복' 용어 공식 폐기

具体的には「韓国型3軸体系戦略」という用語は『核・WMD対応体系』、「キルチェーン」という北朝鮮のミサイルを探知し追跡、破壊するという意味の用語を『戦略目標打撃』に。また「韓国型ミサイル防衛システム」を『韓国型ミサイル防衛』、「大量反撃報復」は『圧倒的対応』に変更しました。

変更された用語は過去の政権時代が用いるようになった言葉としており、もともとは2018年12月末に韓国国防部(国防省)の長官がムン・ジェイン大統領に軍事用語を変更することを説明したとしています。ただ、その国防部をコントロールしているのはムン・ジェイン政権であり事実上、大統領側の意向により決定されたということになります。韓国内では南北首脳会談の実現や軍事分野の合意がなされたことで北朝鮮を不要に刺激する用語の使用は避けるべきだという声が一部あったなどとされています。

国防部によると用語が変わったとしても能力を放棄したり対応を行わないというわけではないとしており、「今後も保持し続ける」という説明を行っています。また韓国型3軸体系戦略から変わった核・WMD対応体系の構築については2020年代前半に計画が前倒しされたとしています。