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2017年11月、太陽系を高速で接近し離れていった恒星間天体『オウムアムア』が観測されました。この天体は史上初の『恒星間天体』となったのですが、天文学者らの見積もりでは「そう珍しい天体ではない」としています。

2017年10月19日、観測史上初の恒星間天体(Interstellar object)となった『1I/2017 U1 オウムアムア』が太陽系に飛来しました。観測出来たのは地球に最接近してから5日後で、2018年1月には観測が不可能となりました。この非常にレアな恒星間天体について先日開催された第233回アメリカ天文学会で公演したエルム大学の天文学者によると、実際のところは宇宙空間に大量に存在しているといいます。

1st Interstellar Visitor 'Oumuamua Is Not That Special

天文学者グレッグ・ラフリン教授によると、オウムアムアのような恒星を中心に公転していない小惑星などは天の川銀河系内だけで10^26個(10の26乗個)あると見積もっているといいます。一方ハーバード大学による研究によると太陽に衝突する天体は30年に1つ、太陽と水星の内側の軌道を通過していくのもが2つほどあると発表しています。

▼オウムアムアの軌道(目安)


一方で恒星間天体からすると惑星系に接近するのは非常に珍しく、オウムアムアのように惑星系内を通過する平均的な年数は10の14乗年~15乗年に1回ある程度と予想されているそうです。オウムアムアは太陽を通過したことで進路を変えペガスス座の方向に移動しているとされているのですが、次に惑星系を通過するのは想像も難しいほど遠い未来ということなります。