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海軍が運用する艦艇に搭載されている艦載砲。サイズは異なるものの必ず1基は登載されているような兵器なのですが、アメリカではこの艦載砲などから運用可能でミサイル等も迎撃できる超高速発射体(HVP)の開発が進んでいます。(写真は参考資料)

中国メディアは昨年夏に実施されたというアメリカ軍の超高速発射体(HVP)について記事を掲載しています。この砲弾は一般的な艦載砲を改装することで遥かに高速で飛行し誘導も行うことができる砲弾『超高速発射体(HVP)』を運用できる能力を付与するというものです。

我军进度如何?美驱逐舰发射电磁炮用炮弹可代替导弹_高清图集_新浪网

昨年夏に実施されたというのはイージス艦でお馴染みアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦で、DDG-105に登載されている127mm MK45 Mod4という艦載砲を使用し、20発の超高速発射体(HVP)を発射する試験が行われていたそうです。

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こちらの画像はいつ撮影されたものなのかは不明なのですが、昨年の試験は洋上で実施されたという表現がされています。

艦載砲は最近より高速で砲弾を放つものとしてはレールガンがあります。これはアメリカや中国でも開発が進んでいるもので次世代兵器の1つとされているのですが、大量の電力を必要とする欠点もあり従来の駆逐艦に登載するには大規模な改装が必要になることは容易に想像できます。

一方、レールガンではなく通常の砲塔から発射可能なHVPの場合、運用可能な兵器は艦載砲には留まらず、例えば陸軍が使用するような155mm榴弾砲からも発射可能だとされており、これまで運用してた砲弾よりも高速かつ超射程の性能を持つようになると言われています。

通常の砲塔を用いたHVPの性能についてはいくつか説があるのですが、初速は極超音速を超えないような速度とされています。Wikipediaによると極超音速はマッハ5以上(6,125km/h)の飛行速度があり砲弾の射程はこれまでの3倍以上になると表現がされています。

▼HVP(上から5インチ砲、155mm榴弾砲、レールガン用)
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HVPを開発しているBAEシステムズによると、レールガンか通常の艦載砲かまたは地上から放たれるかで仕様は異なるものの、HVPを用いることで例えば高速で飛行する弾道ミサイルの迎撃や高速移動する対空目標の迎撃も可能になると主張しています。