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アメリカの民間企業スペースXが運用しているファルコン9ロケット。これは日本が運用しているH-2Bロケットを超える打ち上げ能力がある強力なロケットなのですが、打ち上げコストは最大でH-2Bの5分の1程度の2000万ドル、約22億円まで下げることができると報じられています。

NextBigFuture.comによると、現在世界で唯一再使用型ロケットを使用し宇宙に人工衛星などを投入しているスペースXのファルコン9 ブロック5 ロケット。現在の運用から回収・再利用までの運用コストに関して、一般的な使い捨ての打ち上げではない『再使用を目的とした打ち上げ』に関して1回あたりの打ち上げコストは2000万ドル~3000万ドルまで下げることができるという内容を掲載しています。

SpaceX block 5 reusability results better than expected which could mean costs could eventually drop in half - NextBigFuture.com

これは日本円にすると22億円から33億円程度です。スペースXによると公式ページに打ち上げコストが掲載されており「6200万ドル(約68億円)」としているのですが、これは通常の使い捨てによる打ち上げコストになります。

スペースXは再使用型ロケットの打ち上げコストというのは公に発表はしていないものの、redditというサイトでは再使用型ロケットは整備の費用等を考えても使い捨て型の4割か5割引の価格でも利益率を維持できるのではないかと予想されており、これに沿った価格で運用可能な予想が掲載されています。

▼打ち上げから回収まで追跡した映像(ファルコン9 FTロケット)


▼打ち上げから帰還までの図
ファルコン9地上帰還軌道

再使用の打ち上げでは帰還のための燃料が必要であり使い捨てよりも打ち上げ可能な質量は低下します。具体的には使い捨て型ではJAXAが運用するH-2Bを超える地球低軌道へ22.8トン、静止軌道へ8.3トンの質量を打ち上げることができます。一方で再使用する場合は静止軌道への打ち上げは5.5トンまで低下するものの、コストパフォーマンスは非常に優れており1回の打ち上げは22億円~33億円程度で運用することができるということになります。

実際のところはどのような価格で運用可能なのかは不明なのですが、仮に『22億円から33億円程度の打ち上げコスト』はどのくらいコストパフォーマンスに優れているのか単純に比較すると、日本が運用するH2A202は108億円で静止軌道へ4トンとなっています。したがって単純な計算ではファルコン9ロケットはH2A202より1/3~1/4のコストで更に1.5トン以上も重いものを打ち上げることができるということになります。
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