火星

イーロン・マスク氏率いるスペースXではスターシップという超大型宇宙船を使用した火星への有人飛行を計画しています。彼はこれまでも将来的に火星に都市を建設するという夢を語っているのですが、現在どのような計画で進んでいるのか、まるでSF映画のような構想が発表されているそうです。

NextBigFuture.comによると、イーロン・マスク氏はツイッタ上で、火星移住に向けた一人あたりの旅費について10万ドル(約1,100万円)にまで削減するという案があるという構想を発表したと報じています。

Elon Musk and Others Plan the Details for a City on Mars - NextBigFuture.com

記事によると、スターシップでの火星への移住に関して、フライトに必要な一人あたり必要な重量(食料や物資や手荷物)などは全てで合計で1トン程度で実現可能だと考えているそうです。この低コストで運用する方法の1つとして軌道上でスターシップを補給する案があり、これを行うことで運用コストは1/5まで抑えることができるとしています。
現在NASAが計画している有人火星探査計画では往復に必要な1人当たりの重量は約10トンとしています。NASAの計画では片道200日以上の時間がかかるところスペースXは飛行速度を上げることで大幅に短縮する計画です。

▼スターシップ
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さらに火星で燃料を作ることができればロケット本体の大きさも1/5~1/10にまで小型化することも可能とのこと。スターシップは液体酸素と液化天然ガス(メタン)を燃焼させるエンジンを登載しており、火星でのメタン燃料の製造は他の燃料よりも技術的な問題は少ないと主張しています。

合わせてイーロン・マスク氏は火星に都市を作る構想を描いてるのですが、実際にそのような大規模な移住を始めるにはスターシップではなくもっと大型の宇宙船が必要で、規模としては100~200人が搭乗可能な宇宙船だとしてます。
これを2年ごとにやってくる地球と火星の大接近を利用し、一度に20~50の船団を火星に送り込むことで将来的に100万人のが暮らす都市を作りたいとしてます。火星が地球に依存しない文明になるには40~100年単位の時間が必要だとしています。

▼アルファベースと呼んでいる火星基地
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火星への人類移住計画は実現する可能性はあるのか。イーロン・マスク氏は早ければ2028年にも火星に基地を建設したいと主張しています。
そもそも何故、彼は火星への人類移住を進めているのかについては「人類は宇宙に生きる文明、(多くの惑星間で繁栄する)多惑星種」になる必要があるとし、何らかの原因で地球で人類が絶滅する恐れがあるため火星で別の文明を築き上げる必要がある主張し続けています。

より近い月で実現は可能ではないのかという主張についてはイーロン・マスク氏自身は否定はしていないものの月には大気がなく資源が乏しいことを理由に挙げており、人類が定住するという方向性を見たときには月ではなく「火星のほうが有利な条件が整っている」と説明しています。