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地球の磁場『地磁気』については小学生の頃にそのようなものがあって、動物の中には地磁気を利用して生きている動物もいると教わったことがあると思うのですが、実は人間には存在が確認されていなかった地磁気を察知する能力について、被験者を用いた実験で感じ取る能力があることが示唆されていると報じられています。

地図なしで長い旅ができる渡り鳥のように、人間も地球の磁気を感じる能力を持っていることを発見したと、東京大と米カリフォルニア工科大などの共同研究チームが19日、米専門誌に発表した。「第六感」とも呼べる無意識の潜在的な能力で、何らかの利用法が見つかる可能性があるという。

産経新聞
報道されたものは詳しい内容までは掲載されていないのですが東京大学とアメリカの大学などが協力して実施した国際研究によると、被験者を地磁気を遮断した室内で被験者に対して地磁気とほぼ同じ強さの刺激を人工的に作り出し脳波を測定したところ、地磁気の発生の有無の状態で異なる脳波を示したとしています。
被験者については日米など18~68歳の男女34人だったといい、その頭部に地磁気と同程度の刺激を与えたとしています。

地磁気については方位磁石を動きを見ても分かるように極めて微弱であり地表の地場は10のマイナス9乗テスラ、わずか1ナノテスラしかないと言われています。しかし、鳥類や犬やクマといった哺乳類、そして虫まで多くの動物がこの地磁気を察知する能力があるといわれています。

実は私達人間にも地磁気を察知する能力があるのではないかという研究は今回研究に参加したカリフォルニア工科大学のジョゼフ・カーシュヴィンク教授らの研究チームが2016年9月の時点で既に同様の研究を行っていました。
この研究では24人の被験者に対して光と電波が遮られる空間に座らせ人工的に磁場を作り脳波を測定。被験者はどのような実験が行われているのかわからない環境下でも磁場が反時計回りに回転を始めたところでアルファ波という脳波に変化がみられたと研究結果を発表していました。

私達の目の中には『クリプトクロム1a』という分子があり、同じく地場を察知できる他の霊長類にも共通して存在していることが分かっており、私達人間にも同じように地場を察知することはできるのではないかと言われていました。